rh日和(仮)

モノ、ゲーム、PCなどについてのブログ。

ブーグレ

 家を出ると極めて明るい日差し。いいね。この感じ。この感じで毎日暮らしてぇ。
 だから私は今日もブーグレを探しに行く。明るく朗らかな、あの太陽のように。
 ブーグレはどこにあるかわからない。果物のように木になっていることもあれば、排水口の奥に詰まっていることもある。恐竜の尻尾に絡み付いていたり、大型の金庫にしまわれていたりもする。
 ブーグレのあるところを正確に予測する方法は未だに見つかっていない。巷にはブーグレにまつわる情報で溢れている。テレビ、書籍、ネット、果ては口コミまで、基本的に人々の関心はブーグレに注がれている。
 ある人達は、より優れたブーグレを手に入れることが己のステータスになると信じている。他方では、一向にブーグレが見つからず、なんでもいいからとにかくブーグレにありつきたいと思っている人たちも少なからず存在する。
 なぜ人々はそれほどまでにブーグレを必要とするのか?その理由はわかっていない。というか、ブーグレについては未だにわかっていないことの方が多いくらいなのだ。
 一説によればブーグレとは、他でもない人間によってつくりだされるものらしい。しかしそのメカニズムについてもはっきりとした知見は得られていない。ただわかっていることは、努力したからといってブーグレをつくりだせるとは限らず、むしろ本人の意思とは無関係に生み出されるものらしいということだけである。
 だからこそ、ほとんどの人は他人がつくりだしたブーグレを得ようと躍起になるのだ。マスメディアなどには「私はブーグレをつくりだすことができる」と自称するものが引きも切らないが、実際に彼ら・彼女らがブーグレをつくりだしているところを見たことがある人はおらず、大抵が本人の思い込みか、売名行為であると言われている。
 かように玄妙なる存在であるところのブーグレについて、私も大多数と同じく何らの特別な知識は持ちあわていないが、兎にも角にも現物のブーグレを手に入れてみないことには話が始まらない。今日もブーグレを求めて町を散策することにしよう。