rh日和(仮)

モノ、ゲーム、PCなどについてのブログ。

EVOとアルカプと私(EVO 2012の中継をパンピーの僕が見た感想、他)

 先週の金土日、日本時間だと本日月曜日の夕方頃にかけて、アメリカで大規模な対戦格闘ゲーム大会『EVO』が開催された。アメリカだけでなく、世界中から1000人以上のプレイヤーが参加する大会で、日本人も数多く参加し、好成績を収めた。一例としては、プロゲーマーとして有名な「ウメハラ」こと梅原大吾氏が、『スーパーストリートファイター4 AE2012』という参加人数が最も多いタイトルで5位に入賞した。
 と、なぜかニュース記事みたいな書き出しになってしまったけれど、そのEVOの試合の様子はネットで生中継されていて、ちょっと触る程度に格ゲーをやっているだけの僕が見ても結構白熱した。

 そもそも僕が格ゲーをやり始めたきっかけは、友人がプレイしていた『ギルティギアイグゼクス』を見たから。といっても、最初の数年間は家庭用を一人でちょこちょこプレイしていただけだった。身近にゲームで対戦できる人がいなかったし、ゲームセンターに行くという習慣も無かった。
 ギルティギアがバージョンアップして、「ギルティギアイグゼクス アクセントコア」が出た頃には、たまーにゲームセンターに行くようになったけど、足繁く通うという程ではなかったし、大して上達したわけでもない。暇な時の時間つぶし程度であった。
 そこから僕の格ゲープレイ遍歴はギルティギアの青リロ非公式ネット対戦、北斗の拳(主にトレモ)、ブレイブルー(主にネット対戦)、そして現在プレイ中の『アルティメットマーブルVSカプコン3』(略してアルカプ、主にネット対戦)と続いていく。見てもらえばわかると思うが、基本的にネット対戦しかしていない。対戦ゲームなのに、誰かと向い合ってプレイしたことがあまり無い。専門用語で言うところの「ぼっち勢」である。理由はお察しください。
 一人でプレイしていると、どうしても上達の限界を感じる。「っていうかそもそも、僕ってゲームの才能無いんじゃねぇの?」と思わないでも無いが、まぁ面白ければいいんじゃねぇの?というゆるいスタンスで、今日も一人しこしことプレイしている。さ、寂しくなんか無いんだからね。
 で、冒頭に書いたEVOである。世界大会に出場するようなプレイヤーは、僕のような凡人とは比べ物にならない程の熱意と時間をかけて、格闘ゲームをプレイしている。僕が河原で草野球をやってるおっちゃんだとしたら、ウメハラはイチローが野球に取り組むのと同じレベルで格ゲーに取り組んでいるのである。なんたってプロですよ、あーた。
 しかし、草野球のおっちゃんがビール片手にプロ野球を観戦するように、僕もEVOのような大会を見て楽しむことが出来る。おそらく格ゲーをやってない人よりは多めに。

 僕がアルカプというタイトルをプレイし始めたきっかけは、『クソル』というプレイヤーが、3月ごろにアメリカで行われたEVOとは別の大会で、全米の強豪プレイヤー達を軒並み下して優勝したのをネットの中継で見たからだったりする。こんな風に色々なことがネットきっかけだったりするあたり、人としてちょっと残念なのではないかという懸念が無いではないが、ここでは無視することにする。物理のテストで空気抵抗を無視するのと同様のスタンスで無視することにする。
 アルカプ、というのは、スト2で有名なカプコンと、アメリカの二大漫画出版社である『マーベル』の、今風に言えばコラボレーションによって制作されたゲームの3作目である。カプコンのキャラクターであるリュウ(ストリートファイター)・ゼロ(ロックマン)・ダンテ(デビルメイクライ)と、マーベルのスパイダーマン、ウルヴァリン(Xメン)、超人ハルクなどが一堂に会して戦う、夢のクロスオーバー作品、だそうだ。
 わかりやすく日本で例えれば、ドラゴンボールの悟空とONE PIECEのルフィとナルトが同じゲームに登場して、しかも対戦ゲームとしてちゃんと成立している、という感じ。まぁアメリカのコミック事情は日本とちょっと違うのでこの例えは若干正確では無いんだけど。
 格闘ゲームはスト2から始まる格闘ゲームブームによって日本で流行し、それに追随する形で、ここ10年程の間にEVOのような大会が開かれるほどの盛り上がりが見られるようになった、らしい。格ゲーの盛り上がり方で言えばアメリカはまだまだ日本に及ばないと言われている。
 しかしこれがアルカプとなると話は別。キャラクター人気のおかげもあってか、アルカプの対戦環境は日本のそれよりずっと活発。実際、EVOの大会参加人数もアルカプはスト4の次に多い。そんな環境の中でのクソルさんはちょっとした事件であった。特にアメリカ国内での反響はすごかったらしい。
 で、そんなクソルさんの勇姿を見て、コンボ職人だった頃から彼を知っている(古参アピール)僕はすっかり感化されてしまい、即座にアルカプを買いに走った、嘘、近所の中古屋がセールで安売りするのを見計らってアルカプを買ったのである。

 今年のEVOのアルカプ部門にクソルさんは出場しなかったものの、「クソルショック」の影響もあってか以前より活発に大会が開かれるなどして盛り上がった、日本国内のプレイヤーが数多く出場した。惜しくも入賞者は出なかったが最高で9位に残るという健闘を見せた。
 個人的には、決勝戦の「Filipino Champ vs Infrit」の試合が熱かった。強キャラ・強チーム・徹底した立ち回りのFilipino Champに対して、Infritはどちらかという本体性能はイマイチと言われているセンチネルで食らいつく、という展開が続き、まさしく一進一退。最後の瞬間まで目が離せなかった。

 いい大会だったので軽く興奮してつい長々と書いてしまったが、つまり何が言いたいかというと、格闘ゲームは確かに難しいし敷居が高い。でも、ただ観戦するだけでも面白いし、実際にプレイしてから観戦すれば、その面白さは百倍くらいに膨れ上がる(当社比)というわけで、みんなもアルカプ…は敷居が高すぎるかもしれないので、とりあえずはスト4あたりを始めてみたらいいんじゃないかなぁと自信無さげに思ったり。そんな感じ。