↑クリア画面。ここに至るまでがこのゲームの醍醐味。
Minecraftでは、プレイヤーが作った世界がセーブデータという形でファイルになる。で、このファイルを配布することで、他人が作ったセーブデータ=世界の中でゲームをプレイすることができる。
ゲーム内で作った建築物などを披露する、というのがデータ配布の主な目的とされているが、中にはオリジナルのゲーム(「アドベンチャーワールド」と呼んだりする)を作成して配布する人もいる。そのアドベンチャーワールドの一つである『ASTARTE』をプレイした。
↑作者が自ら制作した紹介動画。
ゲーム内容は、異世界に迷い込んだプレイヤーが天使アスタルテに導かれて世界を救う、という、いわゆる王道RPG系である。
プレイしてスゴイなと思ったのが、バニラ、つまりMOD等を別途で導入しなくてもプレイできるよう、随所に工夫がなされているという点。例えばアスタルテや村人との会話に押しボタンや本を利用していたり、ネザーゲートで異世界を表現していたり。
また、建築物もヒジョーにクオリティが高い。特に城や城下町周辺は探検しているだけでかなり楽しい。ダンジョンもよく出来ていて、外見はもちろん、主にレッドストーン回路を活用しているのであろう各種ギミックもバラエティに富んでいて、ワクワク感が止まらなかった。
ただ、単体のゲームとして見てしまうとちょっと厳しいところもある。というのは、どうしてもバニラであるゆえの仕様があるから。
そもそもMinecraftというのが自由度の非常に大きいゲームである。ASTARTEは「アドベンチャーモード」という、素手でブロックを壊せなかったりする特殊なモードで作られているのだが、それでもやろうと思えば裏道的なやり方でかなり楽に攻略出来てしまうと思われる。
また、お金の概念が無く、経験値のような強化システムも存在しない(バニラの経験値は基本的に入手できない)。武器屋やアイテム屋はあるものの、買い物するのではなくチェストから自由に取り出してしまえたりするので、実質的には単なる倉庫である。
ここは一つ発想を変えて、プレイヤー側が製作者の意図を汲んで、筋書き通りにプレイすることを意識すると楽しめると思う実際自分はそれでスゴく楽しめた。本来の意味での「ロールプレイ」を意識してプレイする感じ。
そうしてキチンとストーリー進めれば、ラストにはなかなかのどんでん返しが待っている。昨今ではありがちな展開なのかもしれないが、無料配布のゲームでここまでキチンと練られているのはスゴイ。
一応攻略法的なことを書いておくと、戦闘に関してはとにかくポーションとエンチャント装備を活用するのがポイントかと。謎解きに関しては、プレイ動画等を参考にすればいいんじゃないだろうか(丸投げ)。
村人との取引を利用してツールなどを手に入れれば、更に難易度が下がると思われるが、そこまでしなくてもクリアは出来るハズ。
今作をプレイしてみて初めて、ゲーム作成ツールとしてのMinecraftの可能性が感じられた。今後はその方面でMinecraft本体の機能が強化されたらいいのになー、などと思った次第。RPGツクール的な感じで。
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