rh日和(仮)

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MGSV:TPP日記 メインミッション&サイドオプス全クリア後の感想

 ようやくMGSV:TPPをクリアした。メインミッションとサイドオプスをコンプリート。長い戦いだったぜ。以下軽くネタバレ注意。

メタルギアソリッドV ファントムペイン

メタルギアソリッドV ファントムペイン

MGSV:TPPの個人的評価について

 このゲームに対する総合的な評価を言うならば、前回の記事でも書いたとおり、圧倒的に面白い部分と、イマイチな部分が混在するゲームであった。レビューなどでは賛否両論があるみたいだ。

rhbiyori.hatenadiary.jp

 FOXエンジンを使ったグラフィックは素晴らしく、臨場感バツグン。ムービーもド迫力で思わず見入ってしまう。プレイする度に新たな発見がある自由度の高いミッション。数多くのやりこみ要素。

 といったような「面白成分」は、ふんだんに盛り込まれており、それだけで十分名作と呼ぶに値するゲームだと思う。

 しかし、プレイしている間中ずっと面白さが持続したかというとそうでもなく、色々と気になる部分が目についた。

 移動が面倒だとか、ストーリーが未完成だとか、サイドオプスが単調だとか、挙げれば色々あるが、そこらへんは散々言われているところなので、割愛する。

 確かに某サイトのレビューなどで書かれているような問題点はほぼ事実なのだが、「面白い部分もあったが……」などと書いておきながら星1つ評価をつける人が多いのはちょっと違うんじゃないかな―という気がする。せめて2か3でしょ。

 と、話がずれたので戻す。

ムービーの演出は見事、ゲーム内容は若干単調か

 なんだかんだ言っても、メインミッションクリアまでは重厚なストーリーをたっぷり堪能できたし、クリア後はサイドオプスやなどのやりこみ要素をコツコツやれているので、十分楽しめているとは思う。つまらなかったらここまでやれていないだろうし。

 ストーリーは、確かにラストはぶつ切りかも知れないが、個々のエピソードが面白く、メタルギアシリーズでお馴染みの映画的な演出とゲームならではの表現方法を駆使した迫力のある映像と音に、思わず釘付けになることがしばしばあった。ほとんど「唯一無二」と言って差し支え無いであろうクオリティ。

 ゲーム内容も、細かい部分ではめんどくさいところが多いが、ゲームとしての面白さを大きく損なうほどではない、と今のところ感じている。

 個人的に気になったのは、「潜入、潜入、たまにボス戦、また潜入」という感じで、やることが単調気味だったという点。

 この感じだと「潜入ゲーム」というもの自体がある程度以上好きな人じゃないと、ちょっと飽きやすいかもしれない。

 特に今作は「オープンワールドゲーム好き」の人がシリーズに初めて触れる作品になりそうなので、そういう人がちゃんとハマれたかどうかはちょっと心配。ゲームが進むにつれて装備やアイテムが増えていき、プレイヤーの創意工夫を生かせるようになってくるとまた変わってくるのだが、みんながそこまでたどり着けるだろうか。

 そもそも「様々な要素を駆使して攻略法を編み出す」というプレイスタイル自体、ゲーム上級者だからできることで、初心者はその前に折れてしまうかも。まぁそもそもメタルギアシリーズ自体が、昔から敷居の高いゲームではあるんだけど。

装備も充実嬉しいな

 現在自分は全メインミッションのSランク取得とミッションタスクのコンプリートを目指してプレイ中。装備やアイテムの開発が進んでいるので、実質強くてニューゲーム状態。

 特にSランク取得に関しては、Dウォーカーの使い勝手が素晴らしい。移動速度が早く(乗り物の中では最速らしい)、アサルトライフル程度の攻撃なら余裕で防げるため、大抵のミッションは敵に見つかっても構わずゴリ押しすればSランクが取れてしまう。クリアするまでこの便利さに気づかなかった。

 例を挙げると、ミッション28「コードトーカー」では、道さえ覚えればDウォーカーで女スカルズをスルーしてコードトーカーの館に接近できる。さらにコードトーカー接触後は、館裏口から続く道をコードトーカーを担いだDウォーカーでひたすら駆け抜けるだけでクリアできた。

 さらにミッション30「民族浄化」に至っては、何も考えずDウォーカーで最奥部まで駆け抜けて、最奥部の階段を登るだけでSランク。ただし最奥部手前でちゃんとブレーキをかけないと(iDROIDを開けばすぐに停止できる)、エレベーター用の穴にDウォーカーごと落下死するという非常にマヌケな絵面になるので注意。きっと製作者はそれを狙ってマップを作ったに違いない。

 ちなみにサイドオプスの攻略では、Dウォーカーの武器であるフルトンバリスタが大活躍する。どんなに強力な戦車や装甲車でも、離れた距離から気づかれずにフルトン回収できてしまうという、悪魔的な性能。サイドオプスなのでクリア評価ダウンの影響も受けない。

プレイヤーの創造性を活かせるゲーム性

 と、様々な装備を活用するのもいいが、意外なものを意外な方法で使うことで、奇抜な攻略ができることも今作の魅力。

 強力なアイテムを開発すると、ついついそちらを使いたくなってしまいがちだが、初期状態から使える空マガジンや、気絶させた敵兵を上手く利用するだけで、簡単に局面を打開できたりする。

 自分でそういう発見をするのも楽しいが、他人のプレイ動画を見ると新たな発見があってまたいい。プレイヤーの創造性が試されるという今作は、最近のゲームで言えば「Minecraft」や「マリオメーカー」に似ていると言えなくもない。

つくづく続編が欲しいゲーム

 今作には第一章と第二章があるわけだが、もしかすると第一章と第二章を別々のタイトルとして発売する予定だったのかもしれない、とプレイして感じることがあった。ソフトの価格が高いのも、本来二作分になるはずの内容を一本に詰め込んだからかもしれない。

 もしそうだとするならば、アサシンクリードシリーズが1→2→ブラザーフッド→リベレーションと進化していったように、MGSVもゲーム内容を改良しながらどんどん続編を出してくれれば、今作にあった細かい不満点も改善されたのかもしれない。返す返すもコジプロが解散してしまったのが惜しい。

 単純にアクションゲームとして見れば、コンプリート要素達成を目指したり、一つのミッションを様々な方法でクリアしてみたり、はたまたミッションと全然関係ない遊びを探したりと、遊びごたえはかなりあるので、決してつまらないゲームではない。

 ゲームプレイの部分では、過去作が好きな人なら間違いなく楽しめるであろう内容なのだが、過去作が好きな人ほどぶつ切りのストーリーでがっかりしかねない。このへんが本当に惜しい。

 なんていうか、ベストなゲームではないけど、ベターなゲームではあるよね、というあたりが、現在の自分の中でのこのゲームに対する評価なのかな、という感じ。悪いゲームではないんだよ、ほんとに。