Operaの創設者が作ったブラウザ「Vivaldi」がBeta3にバージョンアップしたので、ここしばらくメインブラウザで使っているのだがかなり使いやすい。
もともとVivaldiの存在は知っていて、ベータ版がリリースされた直後に少し使ってみたのだが、まだまだ完成度がイマイチだったのでメインにするには至らなかった。
で、つい一ヶ月ほど前、Amazonプライムで映画やテレビを見始めたのだが、Firefoxだと動画プレイヤーがSilverlightになってしまい、処理が重くなってしまうという問題が発生。*1
そこでVivaldiのことを思い出し(当時はBeta2だった)、再び使ってみるとAmazonプライムの動画もちゃんと再生できる上、ブラウザ自体の完成度も結構上がっていた。
試しにメインブラウザとして使い始めてみたのだが、今度は別の問題が発覚。
その問題とは、処理速度が如実に重くなっていたということ。タブの切替だけでもワンテンポかツーテンポくらい待たされる。
これでは使いものにならない、と、メインブラウザをFirefoxに戻そうとした矢先にBeta3のアップデートが来た。なんだか申し合わせたようなタイミング。
さっそくアップデートしてみると、処理速度が改善されており、FirefoxやChromeと比べても遜色ないレベルになっていた。なんだったらVivaldiの方が軽いかもしれない。
しかも細かい不満点などが改善されている。
タブの操作が直感的に
例えば、タブを切り替える際、Beta2だと問答無用で左のタブに(元のタブだったかも)に戻されていたのだが、Beta3ではタブを閉じた時に「次の関連タブをアクティブにする」ことを選べるようになった。
これがどういうことかというと、例えばYahoo! JAPANのトップページから(ミドルクリックで)バックグラウンドにニュース記事のタブを3つ開いた場合。以下、それぞれを記事1~3と呼ぶ。
Beta2だと、記事1を閉じるとYahoo! JAPANのトップページがあるタブに戻されてしまい、また手動で記事2に移動し、それを閉じるとまたトップページに戻され……と、行ったり来たりせねばならず操作が煩雑になっていた。
それがBeta3では、ニュース記事のタブ3つが「関連タブ」として扱われるため、記事1を閉じると記事2に、記事2を閉じると記事3に、そして記事3を閉じた場合はたとえ右側にタブがあってもトップページに戻るようになり、より直感的に操作できるようになった。
まだ不満点あるが十分使えるレベル
ただ現状ではまだ不満点がある。
例えばYouTubeなどのフラッシュ動画を全画面化した場合、なぜか「Adobe Flash Player」みたいなタイトルの別ウインドウに動画が移動してしまうことがある。一旦全画面を戻せば普通にブラウザ内で全画面化してくれるのだが、めんどくさい。
さらにその全画面化を解除するときに、Mac版でエスケープキーを押すとブラウザそのもののフルスクリーン化が解除されてしまうという困った挙動もあり。
あとはやはり、FirefoxやChromeにあるようなブックマーク・履歴同期機能が無いのが不満といえば不満。複数マシンを使っていない人には関係のない話だが。
しかしその辺を除けば、相当使い勝手のいいブラウザに仕上がってきている。
デフォルトでサイドバーやマウスジェスチャといった機能を搭載しているし、拡張機能はChromeと同じものを使用できる。
Chromeの不満点だった「最後のタブを閉じた時にウインドウ自体を閉じないという設定が出来ない」という点もクリアしているし、(Mac版)Safariのように閉じたタブを開くのが1つしか出来ないということもない。Firefoxと違って処理が軽く、上記の動画プレイヤー周りののようなレンダリングエンジンの問題も無い。最近のFirefoxはわりと軽いけど。
もしVivaldiが正式リリースされたら神ブラウザになる予感がありまくりなのだが、まだまだどうなるかはわからない。製作者には頑張っていただきたいところである。
*1:Vivaldiの動画プレイヤーは何を使っているのか不明だが、Flashを無効化しても再生できたので、おそらくHTML5あたりだろう。