rh日和(仮)

モノ、ゲーム、PCなどについてのブログ。

2D格闘ゲームのトレーニングモード(トレモ)のやりかた

勝負事に勝つためには、訓練・練習・トレーニングが欠かせない。
格闘ゲームも同様。対人戦で勝つためには、まず基礎としての練習が絶対不可欠。「知識を仕入れる→トレモ→対戦→対戦で知識が増える→さらにトレモ→対戦→…」というサイクルが格ゲー上達へのセオリーだ。
しかし、初心者がいきなりトレーニングモードを初めても、いったい何をしたらいいのかさっぱりわからないと思う。そりゃそうだ。いきなり対戦画面に放り出され、ダミーを前にして、「ハイどうぞ」と言われても困る。空手を始めようと道場に行ったら瓦を渡されて放置されるようなものだ。
空手に師範がいるのと同様に、格ゲーも誰かに教えて貰うのが一番いいのだが、現実的になかなかそうはいかない。
というわけで、初心者がトレモでどんなことをやれば上手くなれるのかということを、何度も言っているとおり半家庭用勢の僕が書いてみたいと思う。少しでもこれから格ゲーを始めようという人の参考になれば幸い。
僕はアーク製格ゲーばかりやっているのでそれをメインで書くが、他ゲーに関しても基本は同じだと思う。

ゲームシステムを覚える

トレモとはコンボ練習のためだけにあるのではない。それは初心者でも上級者でも同じことだ。
では何をするのか。初心者の場合、まず最初にゲームシステムを理解するべきではないかと思う。
もっとも、「コンボの爽快感がウリ」というようなゲームに関しては、まずコンボを覚えて楽しむというやり方もある。もちろんコンボだけでは対戦で勝てないが、楽しむという要素も上達するためには大事。

で、システムの覚え方だが、今後はギルティギアを例に出して説明することにする(wikiがやたらと充実しているので)。
まずは自分のキャラの動かしかた、ギルティで言えば「ダッシュ」「ガード」「空中ダッシュ」「サイクバースト」などなどを、実際にトレモで動かしながら理解するといい。あたかも自動車教習でアクセル・ブレーキ・シフトを動かしてみるように。
そのとき、下のようなページを見ながらやれば理解が早い。ムックなども役に立つ。
基本的なこと - GGXXwiki - livedoor Wiki(ウィキ)

システムを覚えるときは、そのゲームで「標準的」とされているキャラを使うとベター。スト系ならリュウorケン、ギルティならソルorカイ(KOFはよく知らないが京とか?)。
同時に、ゲージや画面表示の意味なども覚えておくといい。ギルティで言えばガードバランスや黒ビートなどは勝ちに直結する重要な要素だ。

キャラを覚える

システムと同様、自分が使うキャラの特徴を覚えることももちろん重要。
例えばポチョムキンはダッシュが無い、ディズィーは空中ダッシュが二回できる、チップは紙等。
特に重要なのは、各キャラの最大の特徴である「技」を理解することだ。
具体的には、そのキャラの全部の技を実際に出してみて、その特徴・使い道を知る。例えばソルなら下のページを見て、キックからヴォルカニックヴァイパー、タイランレイブ、ドラゴンインストールなどを出してみて、キックは「対空・割り込み」、ヴォルカニックヴァイパーは「無敵対空」、ドラゴンインストールは「基本的にバクチ技」、などの特徴を覚える。ここで選んだキャラにしっくり来なかったらキャラを変えてやってみよう。
アクセントコア ソル 通常技 - GGXXwiki - livedoor Wiki(ウィキ)
一通り自分のキャラを覚え、ある程度思い通りに動かせるようになったら、自分の使わないキャラに関してもこの作業をしておくといい。他キャラを知ることは対戦の土俵に立つ前提であると言っていい。
システムや技の確認は、初心者以上になっても割と重要。こまめに確認しておくといい。

コンボを覚える

コンボを覚えるのは、システムおよび技の性能を理解してからの方がいいと個人的には思う。
正確に言えばこれらの要素を並行的に覚えていった方がいい。コンボ練習をやるより、システムおよび技の性能を覚えて対戦で読み合いが出来るようになった方が面白いしモチベーションも上がる。
コンボを覚える上で意識しなければならないことを二つ挙げておく。

まずコンボには当然、最初に相手に当てる技(=始動技)が存在する。始動技を当てることでそこからコンボに繋ぐことが出来る。
そして、始動技によってその後に繋がるコンボは変わってくる。例えばソルなら「対空キック」「ぶっきらぼうに投げる」「グランドヴァイパー」「ヴォルカロマキャン」などの始動技があり、それぞれコンボが違う。いわゆる「始動別コンボ」というやつ。
アクセントコア ソル コンボレシピ - GGXXwiki - livedoor Wiki(ウィキ)
対戦中に当てることが出来る始動技は様々なので、なるべく様々な始動からコンボに繋げられるようになった方が、結果的に与えられるダメージが増える。当たり前の話。
逆に、ずっと同じ始動のコンボばかり練習しているのは、単純に時間のムダ
例えば、「始動Aのコンボ成功率90%・始動Bのコンボ成功率0%」よりも、「始動Aのコンボ成功率50%・始動Bのコンボ成功率50%」というほうが、対戦では有利になりやすい。もちろん始動技の当てやすさにもよるが。
なので、一つのコンボの成功率を上げるより、さまざまな始動からコンボにいけるように練習したほうがいい。
また、初心者にありがちなのが「実戦であり得ない始動でコンボ練習してしまう」ということ。例えば「ゲージ100%消費のコンボ」などは、コンボ後ゲージ0%になってしまうので、相手を確実に倒しきれるor体力大幅有利になる状況でなければ基本的に使わない。
逆に言えば「実戦でよく使う始動のコンボ」を重点的に練習すればいいことになる。どんな始動をよく使うかは、実戦で知るのが一番速い。動画を見たりCPU戦をやったりするのもいい。

もう一つ、コンボはより多くのダメージを与えればいいというわけではない。多くのキャラには、コンボ後の状況が有利になるようなコンボ、いわゆる「状況重視コンボ」というものが存在する。
例えばギルティギアなら、コンボの最後にダウンを奪える技を当てることで、「起き攻め」を仕掛けることが出来る。
「『ギルティギア=起き攻めゲー』と認識されるほどにギルティの起き攻めは重要である(GGXXwiki)より」ので、ダウンを奪えないコンボよりも、奪えるコンボの方が状況が有利になる。
かといって必ず状況重視コンボを選べばいいというわけではない。相手をもう少しでK.O.出来るというようなときは、迷わずダメージ重視コンボを選択すべきだ。
ダメージと状況の兼ね合いがコンボゲーのアツイ要素である。初心者はとりあえず状況重視コンボを練習しておき、ゆくゆくはその場でコンボを選択できるようになればいい。

牽制・固め・崩し

自キャラの牽制技を調べる。相手との距離を調整して牽制技のリーチを調べたり、相手にも牽制技を出させて相性を調べる。また、牽制が当たったりガードさせた時の、その後の展開(固めるか?近づくか?飛び道具?)をいろいろ試してみる。
固めや崩しの練習も結構重要。相手キャラにガードさせれば固め・崩しの練習がある程度出来る。理想は誰かに実際にガードしてもらうことだけど。
特にギルティギアのようなゲームは固めが強力で、崩しの選択肢が多い。なるべく多くの選択肢をあらかじめ用意しておくことが勝ちに繋がったりする。

ダミー活用法

トレーニングモードでは、相手キャラ(ダミー)に好きな行動をとらせることが出来る。
例えば、相手にジャンプさせて対空始動コンボの練習をしたり、相手をガード状態させて「固め」の練習をしたり。
相手の技後のスキに反撃が可能な状態のことを「確定反撃(確反)」と呼ぶのだが、確反を調べるのもトレモの重要な機能。様々な状況で相手に技を出させて、当てられる反撃を調べるよう。
また「メモリー機能」というものもある。
なぜか格ゲーのコンフィグは英語で書かれていることが多いのでわかりづらいが、「REC MEMORY」などと書かれている機能がそれだ。
まずメモリー用のボタンを押す。すると一定時間ダミーを動かせるようになる。この動きはメモリーに記録される。もう一度メモリーボタンを押すと記録終了。再生ボタンを押すとダミーが記録した行動をとる。
これを利用して、相手の技の対処法を探したり、相手の固めから抜け出す方法を調べたり、直前ガードの練習をしたりすることが出来る。
細かいテクニックだが、例えば自分が画面端に追い込まれた状況のコンボを繰り返し練習したい場合、前ダッシュをメモリーしておくと、毎回自分で位置調整する手間が省けたりする。

ガードの練習

初心者ほど派手なコンボに目がいきがちだが、ガードの大切さを忘れてはいけない。きちんとガードが出来なければ、特に多くの2D格闘ゲームの場合は中段を見てからの立ちガードが出来なければまともな対戦をすることさえ出来ない(もちろん見てから立てない中段もある)。
しかし、ソロプレイでガード技術を向上させるのは極めて困難。CPUはまともに固め・崩しをしてこないので、対人戦の練習にはほぼならない。
しかしトレモでも出来ることはある。
例えばダミーに低空ダッシュ攻撃を記録して、「直前ガード→投げ」の練習など。
一番手っ取り早いのは、あらかじめ知識を仕入れておいてゲーセンでボコられに行くことだ。
初心者の内はたいてい相手の連携を防ぎきれずにやられる。このとき、相手がどんな連携をしてきたかを覚えておいて、自宅に帰ってトレモで対処法を見つければいい。
このご時世なら大抵の情報がネットに載っているので、掲示板やwiki、動画を見るのも非常に有効。

トレモに費やす時間

これは個人的な感覚だが、格ゲーは「一日十時間を週一回」練習するより、「毎日2時間」のペースで練習した方が、上達が早くなると思う。格ゲーに限らず体を使う作業はたいてい毎日やった方が伸びが早い。
特にアーケードスティックを使う場合、手のウォーミングアップが終わって思い通りに動くようになるまでに大体30分くらいかかる。僕は趣味でギターを弾いたりするが同じようなものである。
で、大体3、4時間もぶっ続けでやると手が動かなくなる。ガチでやりこんでる人は一日中プレイしても平気らしいが、それはおそらく技術の向上によって余計な力が抜けているからだろう。初めのうちは疲れたらやめた方がいい。
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最後に

ここに書いてあるようなことが自分で出来るようになったら、あとは自分でトレモのやり方を模索するといい。もうワシの教えることは何もない。ふぉっふぉっふぉっふぉっ。なぜ偉そうなんだ。
格ゲーの面白さは自力でトレモ出来るようになってからと言ってもいい。トレモで技術を磨き、対戦に勝ったときの喜びは何事にも代え難い。


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