rh日和(仮)

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おるたな/スピッツ 感想

おるたな

おるたな

 スピッツのアルバム未収録曲を集めたアルバムは、これまでにも『花鳥風月』『色々衣』が発売されており、いずれも名盤と名高い。
 今作もその他聞に漏れず、とても完成度が高いアルバムに仕上がっている。
 というか、スピッツはシングルのいわゆる「B面」の曲だからといって、決して手を抜いたり遊び心で作ったりしているわけではないので、完成度が高いのは当たり前といえば当たり前だ。
 今作『おるたな』の特徴は、カバー曲が六曲も入っていること、そして、それにも関わらず、全体の雰囲気にまるでオリジナルアルバムのような統一感があること、ではないかと思う。カップリング曲も、シングル『スターゲイザー』から『君は太陽』までのものが入っているため、作った時期がかなり違うにも関わらず、前のアルバム『とげまる』からの正統進化というような雰囲気を感じる。ミキシングの効果というやつだろうか。
 ちなみに本作付属のブックレットによると、スピッツはもともとライブでカバーをやることが多いらしい。知らなかった。
 個人的なお気に入り曲は『三日月ロック その3』。もともと気に入っていたため、収録されているシングル『スターゲイザー』をやたら聞いていた。そのせいで「あれ、この曲他のアルバムに入ってなかったっけ?」と勘違いしてしまったほど。
 カバー曲の中でいいと思ったのは『初恋に捧ぐ』だろうか。マサムネ氏の声は特徴的すぎるので、あの声で歌うだけで「スピッツの曲」になってしまうのだが、特にこの曲はスピッツの曲として消化・昇華しきれていると思う。オリジナルを聞いたことがないからわからないけど。