rh日和(仮)

モノ、ゲーム、PCなどについてのブログ。

XBLA『Deadlight』をプレイ

 たまにはXBLAのゲームをやってみたいなぁ、と思い人気ランキングを見てみたところ、『Deadlight』という雰囲気が良さ気なゲームを見つけたのでやってみた。
 Tequila works - Deadlight
 ↑が公式ページ。日本語版はおそらく無い。
 ゲーム性としてはグラフィックが3D、キャラの動きは2Dのアクションゲーム。グラフィックはわりとリアルタッチで、操作感は「プリンス・オブ・ペルシャ」っぽい。走ったり壁につかまったりする動作は「アサシンクリード」っぽくもある。
 ストーリーは、80年台のアメリカ、謎の感染症によるアウトブレイク(バイオハザード的な状況)で壊滅状態の街の中を、主人公のランダル・ウェインが生き別れた妻と娘を探して冒険するというもの。ゾンビ映画ではありがちな設定であるが、硬派な世界観がきっちりと作りこまれていて良い。破壊された街や迫りくるゾンビなどの直接的な描写に加え、ランダル自身が書いた日記を読むことが出来る、というゲームならではの手法でストーリーが説明される。なかなかの凝りようだ。
 ムービーシーンは、インク絵っぽいタッチの止め絵を動かす、という手法を使っている。「メタルギアソリッド ポータブルオプス」にちょっと似ている。派手さはないが出来はいい。
 アクション部分では、ドアを蹴破る、封鎖された入り口に体当たりで飛び込むなど、演出効果を高める物が多くて、思わずのめり込んでしまう。「ヘリコプターからの銃撃を、天井づたいにダッシュジャンプ→前転で振り切る」なんてことも出来て、まさに手に汗握る。
 ゲーム中で「影」と呼ばれるゾンビとの戦闘では、消火斧(デッドライジングなどのゾンビものでお馴染みの赤いアレ)リボルバー、ショットガンという三つの武器が使用出来る。
 しかし、ゾンビをバシバシ倒すゲーム性なのかというと、そうではない。
 まず、消化斧は振るたびにスタミナを大きく消費し、スタミナが切れると攻撃モーションが遅くなる上に威力が激減。また、消化斧でゾンビを倒し切るには、倒れたゾンビに斧を叩きつける必要があるが、このモーションがかなり遅く、スキが大きいため、他のゾンビに狙われる危険がある。
 リボルバーは、頭を狙わないとなかなかゾンビを倒せない上に、装填数が6発なので、大勢のゾンビを相手にするのは厳しい。
 ショットガンは一発で複数のゾンビを倒せるため強力だが、相手に接近して撃つ必要があり、弾丸の最大所持数が少ない。
 このように、ゾンビを倒すのは結構大変なので、基本的には戦闘を避けるか、トラップを利用して、電流の流れる場所にゾンビをおびき寄せるなどの工夫で倒すのが基本。
 ゾンビに対処するだけではなく、謎解き要素もある。それほど複雑ではないが、足場を動かしてジャンプしたり、スイッチにパチンコの弾を当てて仕掛けを作動させたり、といった感じ。
 なかなかの佳作ではあるが、欠点としては、まずボリュームがやや少ない。自分のクリアまでのプレイ時間は大体5時間くらい。一応コンプリート要素もあるが、自分はそのへんを意識しながらプレイしたので、ストーリークリアから1時間くらいで全実績を開放することが出来た。これで1200ゲイツポイントは高いと感じる人もいるかもしれない。
 アクション面では、若干作りこみが甘い部分が無くはなく、バグが時々ある。水面をジャンプでギリギリ超えたと思ったら、水のない陸上で主人公が溺死したり、ゾンビにやられた後の主人公が直立不動のままゲームオーバーになったり。まぁこの辺はXBLAだからしょうがないと思えば許容できなくはないレベル。
 謎解きでは、画面をよく見ないとわかりにくい部分がたまにある。謎解きに関する重要なオブジェクトは、白っぽく光るというヒントがあるのだが、ヒントが小さかったり背景に紛れ込んだりして、なかなか見つけられないことが何度かあった。自分はノーヒントで最後までクリアできたが、こういうのが苦手な人にとってはちょっとストレスが溜まるかもしれない。
 ゾンビとの戦闘のバランスは若干大味な印象。何の前触れもなく数匹のゾンビがやってきて倒すのにかなり苦労したり、逆に、ゾンビに気づかれる前ならダッシュジャンプで簡単にゾンビをやり過ごすことが出来たり、ゾンビとの一対一ならいくらゾンビに掴みかかられてもBを連打すればやられる体力が1残るシステムだったり。あと、ゾンビとそれなりに距離を取ってタイミングよく消化斧で叩きつける、という戦法を使えば、大量のゾンビでもわりと簡単に倒せたりする。
 と、色々欠点も書いたが、ゲームとしての世界観や演出の巧みさ、音楽などは非常に良くつくられている。一本のゾンビ映画を見る感じで、プレイしてみてもソンはしないだろう。この感じでもっと作りこんでボリュームも増やしてパッケージとして売りだせば、普通に買うレベル。是非次に期待したい。
 ちなみに、ゲーム中で「ゲーム&ウォッチ」風の液晶ゲームがアイテムとして入手可能であり、実際にプレイ可能なのだが、これの完成度がムダに高く、思わずちょっとやりこんでしまった。
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