rh日和(仮)

モノ、ゲーム、PCなどについてのブログ。

『Eat Lead ~マットハザードの逆襲~』をプレイ&クリア

Eat Lead(イートレッド) ~マットハザードの逆襲~

Eat Lead(イートレッド) ~マットハザードの逆襲~

Eat Lead(イートレッド) ~マットハザードの逆襲~

Eat Lead(イートレッド) ~マットハザードの逆襲~

 一週間程前に、中古ゲーム屋で見かけたこのゲーム。パッケージから醸し出されるクセもの臭と、1000円と言うAmazonより安い価格に惹かれて衝動買いしてしまった。
 早速プレイ。Eat Leadの世界観は「ゲームキャラクターが俳優としてデータ上に存在している」というものであり、その世界において、主人公「マット・ハザード」は80年代の8bitゲームにおける人気キャラクターだったのだが、クソゲーに出演したせいですっかり落ち目となり、半ばリタイヤ状態であった。
 そんなマットが、突然次世代ハードのゲームの主人公に抜擢され、起死回生を賭けて奮闘するも、実はそれはマット抹殺を狙うゲーム会社社長の罠だった…というようなストーリー。
 ゲーム性自体はシンプルなTPS(三人称視点シューティング)なのだが、とにかくゲーム業界を皮肉ったギャグやパロディが満載。なにしろ公式サイトのURLが『http://www.d3p.co.jp/m-_-m_parotte_gomenne/(パロってごめんね)』であるあたりからも、「公式が病気」っぷりがわかる。
 大体のゲーム性は公式サイトを見ればわかるし(丸投げ)、具体的にどんな見た目なのかはプレイ動画を探せばわかる(さらに丸投げ)。ここでは「ぶっちゃけゲームとして面白いのか?」という話をしたい。
 なんとも微妙である。
 シューティングゲームとして見ると、「カバーアクション」という、「ギアーズオブウォー」や「ダイナマイト刑事」のように物陰に隠れて敵を迎え撃つシステムがあるので、そこまで単調ではない。しかし、ほぼ全てのステージに安全地帯があり、敵がコチラを追いつめてきたりしないため、一旦そこに隠れてしまえば、あとは物陰からちまちま顔を出して敵を倒すだけ、という単純作業になってしまう。
 制作者はその辺も考慮していたのか、歩いていると突然敵が出現して不意打ちしてくるようなマップもある。しかしそれも単に「敵にやられる前に安全地帯を見つけなければならない」という程度の違いでしかない。敵にやられてもチェックポイントからすぐに復活できるのはいいのだが、慣れてくると「何度も死にながら安全地帯を探すゲーム」になってくる。
 さらには、敵が出現した瞬間に走って後退したり、それ以前にあらかじめ地形を見て制作者が敵を配置しそうな場所を予測したりと、シューティングゲームの爽快感とは無縁な攻略が有効策だったりもする。まぁこのへんは、レトロゲームの感じを再現しているのかな、とフォローできないこともない。
 以上のように通常戦闘は、致命的な欠点は見当たらないものの、かなり作業感が強いゲームになっている。特にゲーム後半になると、広めのマップにかなりの数の敵が登場し、おまけに倒した敵がゾンビ化(ゾンビはじりじりとにじり寄ってくるだけだが、通常の銃だとヘッドショットしないと倒せない)したりするため、結構なストレスであった。と言いつつ全部クリアしたんだけど。
 一方、ボス戦の方は、それなりに作り込んであり、それなりに楽しめた。あくまでそれなりに、であり、スゴく斬新、という感じではなかったが。特にタコ戦とラスボス戦。ただ、ボス戦のほとんどが「ボスにたどり着くまで」がプレイ部分で、肝心のボス自体を倒すシーンは、正直言ってクオリティの低いQTEや、ムービーオンリーだったりして、イマイチ爽快感が無い。
 パロディは面白い。確かに面白い。マリオやFF、HALOをパロったり、長過ぎるロード時間を皮肉ったり、主人公が「ジャンプぐらいさせろよ」とゲーム性に文句を言ったり。声優も豪華である。小山力也の熱演は素晴らしいし、名塚佳織さんは可愛い。名塚佳織さんは可愛い。大事なことなので(ry。最初は気づかなかったが、梁田清之さんも出ている。
 ただ、その面白いシーンを見るために、ゲーム部分を、悪く言えば我慢できるかどうかが、このゲームを楽しめるか否かの分かれ道になってくるだろう。
 総じて言うと、「B級」という言葉がふさわしいように思う。B級映画、B級グルメと同じように、B級ゲームという言葉があるとしたら、まさにこのゲームにうってつけである。たまにはこんな荒削りなゲームをプレイするのも悪くないものである。まぁ、もう一回プレイしたいかと言われると、やはり微妙ではあるが。