秋葉原の『カラオケ アドアーズ』に行ってきた。ひとりで。ひとりで。ひとりで。三回言ったことに深い意味は無い。きっと。
秋葉原には、一人カラオケ専用ルームがあるカラオケ店が(自分の知る限り)二つあって、一つがひとりカラオケ専門店の『ワンカラ』、もう一つが今日行ったアドアーズなのである。
ワンカラの方は既に四回ほど利用している。なにしろ「一人カラオケ専門!」と大々的に謳っているので、自分のような小心者でも堂々と行ける。いい時代になったものである。うん。
その一方で、もう一つのアドアーズの方も前々から気になっていた。なぜかといえばアドアーズのほうが時間あたりの料金が安いから。
ワンカラが平日30分あたり400円なのに対し、アドアーズは平日昼間30分あたり250円。夜でも350円。そして自分はだいたいいつも一回につき二時間歌う(いずれも現時点での価格)。
つまりワンカラなら一回につき1600円。ただし毎回10%引きクーポンを貰えるので実質1440円。それに対しアドアーズなら1000円で済む。何度も行くとしたらこの差は結構デカイ。
しかしアドアーズに行くのはちょっと怖かった。一人カラオケ専門じゃないフツーのカラオケ店だし。それに秋葉原のカラオケというとアニソンを歌うオタク向けというイメージがある(偏見)。自分で言うのもなんだが私はそれほどディープなオタクではない。好きなアニメは銀魂とさよなら絶望先生で、それもマンガから入ったに過ぎない。強いて言うなら「ネットオタク」に分類されるかもしれないが。どうでもいい。
とはいえワンカラに数回通っている内に、カラオケ自体にもなんとなく慣れてきた。ひとりで行ったからといって受付の人に「プークスクス」されるわけではないし、歌っている最中に突然ドアが開き、入ってきた見知らぬ人に「下手くそすぎワロタwww」と罵られることもない。当たり前だが。
というわけで、とりあえず様子を見るということで、一回アドアーズに行ってみることにしてみたのである。天気が悪いから人も少ないだろうし。
アドアーズの場所はJR秋葉原駅の電気街口を向かって右に出て真っすぐ進めば、中央通りとの交差点の右手前の角にある。この説明で伝わるだろうか。まぁわざわざ説明しなくても、有名なガード下の横断歩道から見れば、デカイ建物なのですぐに見つかるだろう。
受付は三階にあり、一、二階はクレーンゲームが入ったゲーセンになっている。非常階段じみた無骨な階段で三階に向かった。もちろんエレベーターもちゃんとある。以下、店内の様子は公式ホームページを見ればだいたい分かるだろう。
カラオケアドアーズ秋葉原店|お部屋案内|一人カラオケ専用ルームも27部屋完備!
受付にはおねいさんがひとり。初めてですと言うと、メルマガ登録すると安くなります、と言われる。登録するためリュックから携帯を出そうとすると、部屋に入ってからでもいいですよ、という旨のことを言われる。利用時間を告げると、それ以外は特に細かい説明などはなく、一人カラオケ用ルームの鍵を渡された。おねいさんが風邪を引いたのかマスクをしていたので、何を言っているか聞き取りづらかったが、カラオケの受付にそれほど複雑なコミュニケーションは要さないから問題ないんだな、と、どうでもいいことを思った。お大事に。
一人カラオケルームは全て十階にあるらしい。エレベーターで十階に上がると、ひとつの廊下の左右にズラリと部屋が並んでいる。同じ階にドリンクバー(フリードリンク)と、多目的トイレがあるのでいちいち階を移動する必要がない。ググって見つけたブログによると、喫煙所もあるらしい。
部屋に入ると、32型くらいの液晶モニター、椅子、カラオケマシーン、オーディオミキサー、マイク、リモコン、荷物を入れるカゴ等がある。部屋の様子はワンカラとほぼ同じだが若干広い。パクリ?いやいや、同業他社を研究したんでしょう。きっと。
大きく違うのが、部屋にスピーカーがついているということ。要するに普通のカラオケと同じように歌える。ヘッドホンも使えるらしいが、どこへつなげばいいのかわからんかったし、スピーカーでもよかったので使わなかった。
細かい違いで言うと、部屋の照明のスイッチがあるので自分でオン・オフできたりする。
逆によくない点を挙げると、
- モニターを動かせないので座って歌うと常に画面を見上げなければならない
- コンデンサマイクが無い
- ダイナミックマイクはあるがスタンドがないのでマイクを手に持って歌わなければならない
といったところか。どっちも普通のカラオケなら普通のことだろう。今度行くときはマイクスタンド持って行こうかな。
あと、他の部屋はどうかわからないが、自分の部屋にはモニタの向こうの壁に窓がついていて、開放感があるのが地味に良かった。今日は雪が降ったこともあり、やたらと情緒的な雰囲気が醸しだされていた。ひとりだけど。
歌っていて思ったのは、当たり前のことだけど、ヘッドホンで歌うのとスピーカーで歌うのは結構感じが違う。ヘッドホンだと自分の声が聴きやすいものの、カラオケマシンやミキサーを通す分、本来より良く聞こえがちな感じもあって、一長一短かもしれない。
二時間ほど気持よく歌って、終了10分前にインターホンが鳴って退出。ドリンクを三杯飲んで1000円。お得感。
総じて言うと、特に不満な点もなく、快適に歌うことが出来た。ワンカラとの比較で言えば、コンデンサーマイクを使いたいならワンカラ、そうでないならスピーカーも使えて安いアドアーズ、といったところか。
安さで言ったら普通のカラオケ店に行ったほうがいいんだろうけど、まだその勇気はない。最近は一人カラオケ専門じゃなくてもひとりだと割高になる店も増えているらしいし。