以前戯れに「Ubuntu」をインストールした元Windows XPのノートパソコンに、今度は「Lubuntu」をインストールしてみた。
「Lubuntu」とは?
「Lubuntu」とは、LinuxベースのOS「Ubuntu」の派生ディストリビューション(Wikipediaより)。僕自身それほど詳しくないのだが、要するに無料OSの一種である、と考えれば間違いないだろう。
Lubuntuの特徴はとにかく動作が軽いということ。ゆえに一昔前の古いパソコンに入れても使いやすい、とされている。
自分は現在MacBook Airをメインマシンとして使っているのだが、ちょっとした遊び感覚で、昔使っていた古いノートパソコンにLubuntuを入れてみた。なんせタダだし。
なぜUbuntuからLubuntuに入れ替えたかというと、以前の記事で「軽い」と書いたUbuntuの処理速度が、長時間起動すると徐々に処理が重くなっていき、最終的には起動しているだけでCPU爆熱・ファン全開という状況になることが発覚したため。そこで軽いと噂のLubuntuを試してみることにしたのである。
なお、今回Lubuntuを入れたノートPCの機種は「FMV-BIBLO MG55R」。発売日は2005年だが買ったのは確か2006年。およそ9年前のマシンである。
インストールは楽、見た目はXPっぽい
Lubuntuのインストールは、USB端子の調子が悪かったためISOファイルをDVDに焼いたものを使って行った。インストール自体は1時間ほどで終了。日本語の言語ファイルが同梱しているので、あとから日本語化したりする手間は無い。
インストールして起動してみると、たしかにUbuntuより軽い感じ。CPUがシングルコアのPentium M 1.73GHz、メモリが2GB(増設済)、HDDが60GBという、今となっては化石のようなスペックだが、特にもたつくこともなくFirefoxでのブラウジングもできる。動画サイトでの動画再生も可能だった。
特に良いと思ったのは、UIがWindows XPに似ていて使いやすい、ということ。下部にツールバー(的なもの)、左下にスタートボタン(的なもの)、ウインドウの右上に最小化・最大化・閉じるボタン(的なもの)があるなど、WindowsユーザーならかなりスムーズにLubuntuに移行できると思う。一方Ubuntuは多少Macに似ていたものの独特な部分が多く、なかなか慣れなかった。
変更前→変更後
さらに、デザインをいじれば見た目もWindows XP(のクラシックデザイン。つまりWindows 2000のデザイン)に似せることもできる。ちょっと大丈夫か?というレベルでそっくり。
ソフトも結構豊富
ソフトウェアは基本的にUbuntuと同じものが使える。ブラウザなら「Firefox」やGoogleの「Chrome」、メーラーは「Thunder bird」などが使える。DropBoxのクライアントもあったので使ってみたが、同期も問題なし。公式ではないがサード製のEvernoteのクライアントもあるらしい。
中でも驚いたのが「Mikutter」という、Ubuntu系OS専用のTwitterクライアントが存在するということ。しかも使ってみたら結構高機能だった。
各種ソフトのインストールは「Lubuntuソフトウェアセンター」という、iPhoneにおけるApp Store的なソフトから行える。が、このソフト、検索機能が無いなど妙に使い勝手が悪い。あまりに使いづらいのでネットで調べてみたら、Ubuntu付属の「ソフトウェアセンター」というソフトのほうが使いやすいらしいという情報が出てきたので、そっちをインストールした。
「V2C」という2ちゃんねるビューアも使えたが、Javaのインストールが必要だったりと結構手間がかかった。
日本語入力は「Mozc」がオススメ
デフォルトで日本語入力ソフトも同梱しているが、イマイチ使いづらいので「Mozc」というソフトを入れることをオススメする。
MozcはGoogle日本語入力が元となったオープンソースの変換エンジン。簡単に言うと、Google日本語入力から、Google検索をソースとした辞書を抜いた感じらしい。そのため辞書は貧弱だが、Googleに入力情報を提供しなくても使えるというメリットもある。
実際今Mozcを使ってこの記事を書いているが、機能自体はGoogle日本語入力そのものであり、普通の文章を普通に変換するぶんにはかなり正確。
Google日本語入力ほどではないが、固有名詞にも結構強く、「北斗有情猛翔破」とかを一発で変換できたりする(なぜこの単語を選んだ)。ただし「マックブックエア」を「MacBook Air」に変換することができなかったりと、やはりGoogle日本語入力に劣る部分はある。
安定性はやはりWindowsが勝るか
色々褒めたが、やはり無料OSだけあって不安定な部分もある。Wi-Fiが繋がるのに時間がかかったり、再起動がうまく行かなかったり。このへんはOSのせいか古いハードのせいかよくわからないが。
なので、メインでLubuntuを使う、というより、昔使ってたXPのパソコンにLubuntuを入れてサブマシンとして使う、というような運用がベターかな、と。なんせタダだし(二回目)。
日経Linux(リナックス) 2014年 08月号 [雑誌]
- 作者: 日経Linux編集部
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2014/07/14
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る