rh日和(仮)

モノ、ゲーム、PCなどについてのブログ。

アクションRPG「Indivisible」のプロトタイプ(体験版)をプレイ

 あの「スカルガールズ」を作ったメーカー「Lab Zero Games」が、アクションRPGを製作中ということで、プロトタイプ(体験版)をプレイした。体験版はこちらからダウンロードできる。

www.indiegogo.com

 近頃話題のクラウドファンディングで開発資金を集めている。多くのクラウドファンディングがそうであるように、多額の寄付をするほど、良い特典が貰える。10000ドル払えばプレイアブルキャラクターの作成に参加でき、20000ドル払えば開発スタッフと会食することができるという。にひゃくまんえん。

 Windows版が動かなかったのでMac版をプレイしたが、古めのMacbook Air(2011)でも問題なくプレイ可能で、Xbox360コントローラーをただ差し込むだけで認識してくれた。

ヴァルキリープロファイル風の戦闘システム


Indivisible Announcement Trailer - YouTube

 ゲーム内容は「ヴァルキリープロファイル(以下VP)」を強く意識したアクションRPG。戦闘画面に味方4人が並んだ絵面はVPそのものである。

 VPの戦闘システムがターン制だったのに対し、こちらはファイナルファンタジーシリーズのアクティブタイムバトルに近いシステムを採用。キャラの下にある行動ゲージが溜まった時に、そのキャラに対応するボタンを押すと攻撃を出せるという、リアルタイムな戦闘システム。上か下に方向キーを入れながら攻撃すると、技の種類が変わる。

 味方の攻撃同様、敵の攻撃もリアルタイムで飛んでくる。このとき、攻撃を食らう味方に対応するボタンを押すと、ガードでダメージを減らすことができる。ガード中は後述の必殺技ゲージが徐々に減少するが、ガードに成功するとゲージが増える。Lボタンで味方全員をガードすることもできるが、ゲージの減りが早い。

 こちらの攻撃を当て続けると、画面右上の大きいゲージが溜まっていく。そのゲージが溜まった状態でRボタン+攻撃ボタンで、ボタンを押したキャラの必殺技を発動可能。必殺技はコスト無しで撃てるが、使用したキャラはしばらく行動ゲージの回復が遅くなり、攻撃回数が減ってしまう。

 攻撃も防御もスピーディに行われ、かつプレイヤーの入力に対する依存度が高いため、よりアクション性の強い戦闘となっている。攻撃技の中には補助技らしきものがあり、さらに必殺技には回復技もあるので、いかにタイミングよくこれらの技を出すかが攻略の鍵になりそう。

 ただプロトタイプ版ゆえか、VPのようにコンボのヒット数が画面に表示されないのが気になる。おそらくコンボを繋ぐことで必殺技ゲージの増加量が増えるのだろうが、現状だとコンボが繋がっているかどうか分からず、ただボタンを押すだけになりがち。正式版では搭載されるだろうか。

マップ移動は2Dアクション

 マップの移動はサイドビューの2Dアクションで、こちらもVPに似ているが、制作チームによると「スーパーメトロイド」をオマージュしているとのこと。

 ダッシュや壁ジャンプなど、アクション性は豊富。さらにマップ中にある斧を入手すると、斧を壁に打ち込んで登ったり、道を塞ぐツタを切り払ったりできるようになる。

 シンボルエンカウント制を採用しており、マップ上で敵に攻撃しながら戦闘に突入するとダメージを与え、かつ先制攻撃が可能。このへんもVPに似ている。

 さらに、敵との戦力差が大きくなるとマップ上で敵を攻撃し続けることができ、戦闘に突入せずそのまま倒すこともできるようになった。「マザー2」に似たようなシステムがあった。

オリエンタルな世界観

 東南アジアをモチーフにした世界観を全面に打ち出しており、グラフィックは美麗。VPが北欧神話をベースとしていたのとは対照的。

 敵モンスターのビジュアルは、スカルガールズをほうふつとさせるような、ダークさとコミカルさをあわせ持っている。

 主人公の仲間は全て「インカーネーション」という、精霊のような存在であり、彼らを具現化する能力を主人公が有している、という設定。プロトタイプ版で使用可能な3人は弓使い・魔法使い・ターバン使い(?)とかなり個性豊かで、製品版ではさらにキャラクターが増えることが予想される。

 音楽は「聖剣伝説2」などで作曲を担当した菊田裕樹氏が担当。オリエンタルな雰囲気に合っていて、戦闘曲もアツい。

ちょっと難易度が高いかも

 プロトタイプ版にはイベント等は無く、マップを移動しながら戦闘をしていくのみ。戦闘を重ねることで攻撃回数が増えたり、仲間が増えて、戦闘の自由度が増える。

 戦闘終了後に体力が一定量回復するので、通常の雑魚モンスター戦はきちんとガードをしていけば問題ないだろう。ただしたまに色違いでちょっと強い敵がいるので注意。

 最後にボス戦があるが、四人目に仲間になる魔法使いキャラの必殺技で回復をしていけば、いずれ倒せるハズ。ただし回復のタイミングを見極めるのは難しい。

 全体的にガードが重要なゲーム性となっていて、それ相応の反応速度が求められる。ごり押しが効かないので、アクションゲームが苦手な人にはちょっと辛いかもしれない。せめて回復魔法を使う時くらいは、メニューを開いて時間停止できるようにしてくれれば、アクション苦手でもなんとかなると思うんだけど。

 何もボタンを押さないとガード、Lボタンを押すと更にダメージ軽減、ただしこちらが攻撃しようとしている時に攻撃を喰らうと大ダメージ、みたいな感じにしたらどうだろう。格ゲーのカウンターみたいな感じで。

 敵の攻撃中はこちらの攻撃は出ないわけだが、こちらが攻撃しようとした瞬間に敵の攻撃が来ると、一瞬なにが起こったのかわからず混乱してしまう。アクション性の高いゲームで「ボタンを押してもなにも起こらない(ように見える)」という現象は、ゲームデザイン的にイカンのではないかと僕なんかは思うんだがどうだろう。リアルタイム性を高めるためには仕方ないのかもしれないが。

 あと、戦闘開始時の向きによってキャラクターの並びが変わり、ボタン配置が変わるのもかなり面倒。設定画面でボタン配置を固定することもできるみたいなのだが、それはそれで画面とボタンがちぐはぐになって混乱しそうなので使わなかった。


 色々書いたが、全体的に見れば、昔ながらの良きアクションRPGを現代風にブラッシュアップしたという印象で、かなり期待が持てそう。さすが「昔ながらの2D格闘ゲームを現代風にブラッシュアップした」スカルガールズというゲームを作っただけのことはある。

 クラウドファンディングの目標金額が、あと20日で150万ドル(で、合ってるよね? )で、現在46万ドル集まっている。これってイケそうなんだろうか? 相場がよくわからないけど、ぜひ開発開始して欲しい。

ヴァルキリープロファイル(通常版)

ヴァルキリープロファイル(通常版)