某ハードオフでジャンク品を漁っていたところ、「CT-V9」を発見。喜び勇んでレジに持って行った。価格は300円+税。
早速家に持ち帰り動作確認。Lボタン(7ボタン)の感触がちょっとおかしい。というか感触が無い。Rボタン(8ボタン)はクリック感がちゃんとあるのに。
分解し中のゴムを調べてみたところ、見事に千切れていた。ジャンク品ゆえ故障があるのは致し方ない。
ゴムを取り外してそのまま使おうかと思ったが、たまたま手元にXbox360のホームボタン用ゴムがあったので*1、ハサミで適当な大きさにカットしてはめ込んだところ、問題なく動作した。感触がハッキリして、むしろRボタンより押しやすくなった感すらある。
XBOX 360 コントローラ用 十字キー&ボタンゴムセット
- 出版社/メーカー: ノーブランド
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他のボタンもXbox360ホームボタンゴムで代用できるかはわからないが、CT-V9のボタン用ゴムはすべてのボタン(十字キーを除く)で同じものを使っているので、もしかしたらいけるかも。分解して確かめればいいんだけど、ねじ山がなめかけているので、なるべく分解したくないのです。スンマセン。
CT-V9とは?
スピタル産業というメーカーが生産していたPC用コントローラー。それが「CT-V9」である。
昔から、PC用コントローラーにはまともな十字キーを搭載したものが存在しなかった。そんな中、必要十分な操作性を備えていたCT-V9は、長らく定番機種として一定の人気を得ていた、そうである。
スピタル産業の倒産により、廃盤になるかと思われたCT-V9だが、NSテクノロジーという業者が販売を引き継いだ。ただ引き継ぐだけでなく、細かな改良を重ね、部品が生産中止になれば代替部品を使用して生産を続けた。
しかしついに昨年、NSテクノロジーでの取り扱いが終了。これにより、新品のCT-V9を入手することが不可能になった。実に残念。ボタンのゴムパーツも購入可能だったらしいがそれも販売終了した模様。
自分が販売終了を知ったのは今年に入ってから。Steam版「ウルトラストリートファイター4」をやりはじめ、夜中にプレイするのにパッドが欲しいなと思い、そういえばCT-V9なんてのがあったなーと思いだして調べてみたら、もう買えないことがわかり、ショックを受けた。今回手に入ったのはまさに僥倖と言えよう。こういうことがあるからジャンク品漁りはやめられない。
使用感について
試しにウル4をしばらくやってみたが、なかなかどうして使いやすい。
かつて名器と謳われたセガサターン用のコントローラー、通称「サターンパッド」で格ゲーをやっていた時期があるのだが、ボタン配置や十字キーの押しやすさなどはほぼサターンパッドと同様で、操作性も遜色ないレベル。
サターンパッドとの違いは、全面6ボタンが全て同じ凸型になっているという点。サタパは手前三つが凹型、奥三つが凸型という変則的な形状のため少々癖があったが、こちらはいたって標準的なボタン。形はスーファミコンのボタンに近いかな。ボタン同士の間隔が近いので、同時押しがやりやすいのもいい。
他のコントローラーのLRボタンに相当する二ボタンは、上部の一点を軸にして動くタイプなので、上部を押しても動かない構造。とはいえ指の腹を使えば問題なく押せる。
独特のブーメランのような形状は、昨今のエルゴノミクスデザインの流れに真っ向から逆らっている。しかし本体の重量がきわめて軽いため、総合的な持ちやすさはかなり良い。
接続はいたって普通のUSB端子であり、Windows10でも差し込むだけでそのまますぐ使用できた。ちなみにMacでは認識せず。少々気になるのは、USBケーブルが若干細めであるという点。断線しそうでちょっと怖い。
総じて言うと、既存の評価の通りよく出来たデジタルパッドである。家庭用機の標準コントローラーとして付属していてもなんら問題ないレベル。つくづく生産終了になってしまったことが悔やまれる。ボタンゴムに関しては、他のパッドのゴムを無理やり移植できる可能性はあるが、基板やパーツが壊れてしまったらどうしようもない。
いっそゲーム周辺機器メーカーのホリさんあたりがライセンスを買い取って、PS4向けに改良して、ついでにL2R2ボタンを追加して売ってくれたらいいのに、なんてことを思うが、既に似たようなパッドがあるのでまず無いだろうなぁ。あれは耐久性にかなり難があるらしい。
- 出版社/メーカー: ホリ
- 発売日: 2014/06/12
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ちなみに最近では、「格ゲーやるなら初代プレステパッド」という定説が一部でできつつあるらしい。変換器で多機種に対応できる上、耐久性抜群。おまけに世界大会優勝者が使用していたこともあって、人気がうなぎのぼり(?)。PS4用のマトモな変換器が現状で存在しないのが一番の難点か。あと製造時期によって操作性にバラツキがあるらしいので注意。詳しくはAmazonレビューなどをチェック。僕もジャンク品を探そうかなー。
- 出版社/メーカー: ソニー・コンピュータエンタテインメント
- 発売日: 1994/12/03
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*1:なぜそんなものがたまたまあるかというと、昔Xbox360のコントローラーを分解してあれこれしたことがあるから。もう4年以上前になる。その時の記事はこちら。鉄拳4スティックをXbox360用に改造 - 思考だだ漏れノートG