rh日和(仮)

モノ、ゲーム、PCなどについてのブログ。

Steamの廃墟系一人称パズルゲーム「Kairo」をプレイ

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 Steamの一人称視点パズルゲーム「Kairo」をプレイした。

Kairo on Steam

 昨今の一人称視点パズルゲームの火付け役と言えば、やはり「Portal」シリーズだろう。自分も大いにハマり、それ以来、ときどき思い出したように一人称パズルをやりたくなって、Steamを漁るということを繰り返してきた。*1

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rhbiyori.hatenadiary.jp
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 今回プレイした「Kairo」も、そんな状態の時に見つけてウィッシュリストに入れておき、セールで498円→94円になった時に買った。のだが、モンハンやらGGXrdやらにかまけているうちに積みゲー化していて、つい最近ようやく手を出すことができたのである。

 ゲームの内容だが、Steamページに英語でゲームの目的がちゃんと説明されているということにクリアしてから気づいたので、ざっと意訳してみるおこう。

 「Kairo」という失われた世界に入り、打ち捨てられた広大なモニュメントの中を探索せよ。不思議で古めかしい装置に命を吹き込め。「Kairo」の真の目的を明らかにし、遠大な定めを遂行せよ。

http://store.steampowered.com/app/233230/

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 ゲームを始めると文章や会話による説明などは一切無しで、いきなり不思議な空間に放り出される。最初は何をしていいのかわからないが、目の前にあるオブジェクトを手当たり次第触っていけば、徐々に謎が解けていくだろう。

 いずれのパズルも「巨大な装置の一部」であり、装置を起動すること=パズルを解くことである、ということを意識すると、クリアが近づくかもしれない。自分はプレイしながら少しずつそのことに気づいたのだが。

 ゲームは基本的に3つのステージで構成されており、各ステージに4つのエリアがあって、4つ全てを解くことで先に進める。とは言っても、ゲーム中に「ステージ」とか「エリア」とか言ったような説明はやはり無い。

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 紹介文に「雰囲気重視のゲーム」とある通り、独特の世界観が特徴である。無機質なコンクリートと、幻想的で非現実的な光源で彩られた空間は、荘厳さとおどろおどろしさを併せ持ったBGMと相まって、神秘性と恐怖感の両方を同時に引き起こさせられる。

 インディーズゲームであることも鑑みると、おそらくひとりの製作者がイチから作り上げた世界観なのだろう、という印象がある。この世界観を味わうためだけでもプレイする価値があると感じる。

 自分はホラー系のゲームは苦手なので、最初はビビりながら進んだが、いわゆる「ドッキリ系」の仕掛けは無かったので、なんとか最後までプレイ出来た。

 パズルが難しい時は、ESCで出るメニュー画面からヒントを見ることができる。ヒントは英語だが、それなりに英語の知識があれば、逐語翻訳で大体の意味がわかるはず。またSteamのコミュニティページに日本語訳もあるのでそちらを見るのもいいだろう。若干のネタバレが含まれているが。

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 この「メニューからヒントが見られる」という仕様、おそらく「ゲーム内から言語を排除したい」「でもプレイヤーがパズルに詰まったら困る」という製作者のジレンマを解消するために設けられた、いわば苦肉の策だったのであろう。仕方ないことではあるのだが、少々興を削いでしまっている感はある。嫌なら見なければいい、というのも確かではあるが。

 多くのパズルが、仕組みが自体は簡単なのだが、そもそもどういう仕組みになっているかに気づけなければまず解けない、というタイプとなっている。例えて言うなら、「鍵を鍵穴に入れて回せば扉は開くのだが、そもそも扉が扉の形をしていないし、鍵穴が扉の模様と見分けがつかない」みたいな感じだろうか。例えるのが難しい。

 しかし中にはプレイヤーの操作精度が要求されるものや、もはやそれってパズルじゃなくね? みたいなものもある。この辺はプレイしてのお楽しみである。

 パズルゲームなのでクリア時間は人によるだろうが、どこかで大きく躓いたりしなければ数時間でクリアできるはず。ゲームボリュームはそれほど多くない。ミニゲーム的な立ち位置であると言える。

さらにマップの各所には様々な隠し要素があり、全てを解くことで隠しエンディングを見ることができる。……正直に言うと、自分は時間がかかりそうなのでプレイ動画を見ました。ゲーマーの風上にも置けないやつ。


 総じて言うと、一人称パズルが好きな人、廃墟っぽい雰囲気が好きな人にはオススメできる。価格も安いので手を出しやすいのもグッド。日本での知名度がそれほど高くないのは、日本語版が存在しないことと、はっきりとしたインパクトに欠けることが原因だろう。最近はヤギが暴れたりパンが飛んだりしないと満足しない人が増えているのかもしれない。なんともはや。



(画像の引用元:Kairo on Steam

*1:The Talos PrincipleのDLCの日本語化はよ。