Steamサマーセールで『Portal 2』を買った。以前にXbox360版をクリア済みなのだが、再プレイしたくなったので。
前回プレイしたのは実に5年前。細かい日付までわかるのはブログをやっているおかげである。
rhbiyori.hatenadiary.jp
3日くらいかけてクリアしたのだが、今は切ない気持ちでいっぱい。
なぜ切ないか。それはエンディングがとても切ない内容だから。
ネタバレのために細かいことは避けるが、ゲームにおけるエンディングとはプレイヤーとゲームとの「別れ」であるわけだが、そこにストーリーにおける登場人物同士(このゲームに出てくる「人間」は主人公だけだけども)の「別れ」を見事にシンクロさせることで、完成度100%の内容となっている。
僕自身、フィクション作品を観たときに受ける「感動」や「共感」の度合いが、歳を重ねるごとに上昇傾向にあり、ちょっとカナシー話を見たり聞いたりするだけで、涙がフォーリングしそうになる。さすがに所構わず落涙するところまでは行っていないが、あと一歩という感じ。
そんな状態で切なさハイパーマックスの本作エンディングを見てしまったせいで、もはや心中の切なみが留まるところを知らず、行き場を失った切なみを目、耳、鼻、口、毛穴、その他全ての全身の穴から噴出しつつそのまま昇天しそうな、そんなよくわからない気分。
初回プレイ時も相当に感動したはずなのだが、当時の自分はずいぶんとクールな記事を書いている。なぜだろう。照れがあるのか、あるいは文章力の不足か。
この5年間の間にプレイヤーである僕もまた、色々なものと出会い、そして色々なものと別れてきた。そんな記憶も切なみをブーストしてくるからズルい。誰に対して言ってるのかわからないがとにかくズルい。
ほぼ機械のみが登場する本作にあわせてあえて物質的な思い出を言うと、当時プレイに使ったXbox360はもはや物置の肥やしになっており、当時座ってプレイしていた椅子も壊れて買い替え、一方でプレイに使った液晶モニターはサブディスプレイに降格したものの未だ現役だったりする。
あの日はすごく暑くて薄着をしていたような気がする。っていうか一晩で徹夜クリアしたけど今だったら絶対無理。隠しきれぬ老化。戻らないあの日々。いかん、切ない。
切ないので話を変えるが、本作のメインであるパズル部分もなかなかに楽しめた。
ちょうどいい感じでパズルの解き方を忘れていたので、ストーリーを楽しむのに支障がない程度のペースで進むことが出来たのがとても良かった。
また、初プレイ時はどーしてもクリアできず、やむを得ずネットで攻略法を見るという苦渋の選択をしたポイントが1ヶ所あったのだが、今回はなんとかノーヒントでいけた。でも少し詰まったのでやっぱりあそこは難しいと思う。輪っかをくぐるとこ。
ホントに再プレイしてよかった。やっぱり良いゲームは何度プレイしても良い、ということを再確認した。まだプレイしたことがない人はどうかプレイしてほしい。我々の命は限られているので。

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