rh日和(仮)

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MARVEL映画『アントマン』を観た感想

 マーベル映画『アントマン』をオンラインレンタルで観ました。

アントマン (字幕版)

アントマン (字幕版)

 ディズニーのマーベル映画、いわゆるMCU。アベンジャーズシリーズは全部観てきたけど、単体作品は観たり観なかったり。

 最新作のインフィニティウォーも観たことだし、来年のアベンジャーズ4(仮称らしい)までに他の作品も予習しておこうと、とりあえずオンラインレンタルでアントマンから手を付けてみた。


 挫折した男が奮起し、敵と、己の弱さに打ち勝つ、というマーベル映画の定番ストーリー。

 なんせあのデッドプールですら1作目はそんな感じのプロットだ。ちなみに2作目はまだ観ていない。もうすぐ公開のキャプテンマーベルは初の女性主人公だが、果たしてどうなるか、そんなことも気になる今日このごろ。

 そしてマーベル映画の例に漏れず、お得意のアクション、映像技術、そして脚本の完成度は超一流。流石の一言。

 自在に小さくなれるスーツを着て戦う主人公・スコット。最初の縮小はバスタブなのだが、湯垢や金属製の栓のサビ感までが事細かに描かれる。

 おそらく映画でミクロな視点をここまでリアルに描いたのは初めてだろう。CG技術の進歩ももちろんだが、科学的な考証やアーティスティックなセンスが無ければこう上手くはいかない。

 以前、ある小人が登場するアニメ作品に対して「ミクロ視点では水が表面張力で粒状になるはずだが、そうなっていないのはおかしい」という指摘があった。

 それが本作には、小さくなったスコットが粒状の水をアリに与えるシーンがあって、ちゃんとしてるなーと感心した。

 サイズ感のギャップを生かしたギャグも最高。トーマス怖い。主人公の相棒ルイスのギャグもいい。


 ストーリーで気になった点は、主人公スコットが選ばれたのが本当にただ「正義感のある泥棒の達人だったから」という理由だけだったのが、イマイチ納得できかねた。

 わざわざ自分の家に盗みに入らせたピム博士も回りくどくて、悪い意味でマンガ的。

 あと「うっかり危険な科学技術見つけちゃったので、隠すために盗みます」ってのも納得度が低い。いつか誰かが真っ当にその技術を発見したらどうするのか。

 それとヒロインがややベテラン。観てるとだんだん可愛く見えてくるけどやっぱりベテラン。年齢設定的には合ってるんだけど。


 実はこの映画を観たのは、あるラジオでネタにされていた「ファルコンのヘタレっぷり」を確認したいという理由もあった。

 実際観たら予想以上のかませ犬っぷり。ヒーロー(笑)。

 キャプテン・アメリカの常人性ばかりがクローズアップされがちだが、よく考えたらファルコンもただの羽根背負って鉄砲持った人間にすぎなかったりする。ホークアイのようなわかりやすい超絶技能も無いし。

 ついでに言えば、基地の警備にヒーロー1人が唐突にやってくる展開はやや不自然。警備員くらい連れてこいよ、と。尺の問題があるにせよ。念の為言っておくと、決して映画として面白くないわけじゃない。


 結論としてはやはり安定のマーベル映画だった。

 妻や子供との生活を取り戻すため戦うスコットは、まさに等身大のヒーロー。感情移入もしやすかった。

 次回作のアントマン&ワスプが今年公開予定。例のヒロインがワスプとして出るらしい。期待大である。