rh日和(仮)

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FANTASIANのストレス要素について考える

 iOSのRPG『FANTASIAN』をプレイしている。後半に進むにつれてストレス要素が多くなってきてプレイを続けるのが辛くなってきた。なぜこんなにストレスを感じるのか考えている。

FANTASIAN

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状態異常対策が面倒

 まず敵が使ってくる状態異常の種類が多すぎる。列挙してみる。

  • 行動速度が下がる「スロウ」
  • 魔法を使えなくなる「封印」
  • 回復や状態異常回復が行えなくなる「呪い」
  • 行動不能になる「石化」
  • 行動不能になるが敵の攻撃を受けると一定確率で治る「眠り」
  • 攻撃が当たりにくくなる「ミスト」
  • 毎ターンダメージを受ける「毒」
  • コマンド入力が不可能になり敵を攻撃し続ける「バーサク」

 この他に攻撃力、防御力、属性耐性のデバフがある。

 ボス敵は大抵これらのうちの1つか2つの状態異常をこちらにかけてくる。事前情報は一切無いので、実際に戦ってみるまでどの状態異常を使ってくるかはわからない。

 しかもプレイヤー側で状態異常対策をする手段が少なすぎる。特定の状態異常1つを防ぐ宝石を、各キャラが2つ持つスロットに装備する形。つまり1度に防げる状態異常は2つまで。

 なのでまず1度戦って状態異常の種類を確認してからリセットして宝石を装備しなおして再戦するのがボス戦のセオリーとなる。ハッキリ言ってただの2度手間。戦闘中に宝石を変更させて欲しい。

 仲間キャラクターが8人いるので全員に別の状態異常を防ぐ宝石を装備させる、という戦法も考えたが、パーティーメンバー3人のうち1人が状態異常を防げても戦況が全然良くならないのでほとんど無意味だった。

 例えば本作を精神的後継作としているとされる『ファイナルファンタジー6』では、全状態異常を防ぐアクセサリー「リボン」を回復役のキャラクターに装備させることで多くの状況に対応するという戦法がとれた。本作にはリボンのような装備が登場する気配は今のところ無い。

ボス戦に時間がかかる

 ボス敵の多くは体力がかなり多く、仲間呼びでザコ敵を呼んでその処理をプレイヤーに強いてくる事が多いため、戦闘が長引きがち。

 しかも体力が一定以下になるとモードチェンジして攻撃パターンが強化されるので、いわゆる初見殺しで負けてしまうことが多々ある。

 そうなったらまた時間がかかるボス戦を最初からやり直し。徒労感が強い。新しいボス戦の前も「また時間をかけてボスと戦うのか……」とプレイする手が止まりがちになる。

レベル上げでゴリ押しできない

 マップごとに推奨レベルがあり、キャラクターのレベルがそれ以上になるとそのマップのザコ敵を倒しても取得経験値が減ってレベルが上がりにくくなる。

 よって「敵が倒せないのでレベルを上げてゴリ押す」というプレイスタイルがとりにくくなっている。

 レベルという自動的な難易度調整システムのおかげでどんな人でもプレイしやすくなっているのがRPGの良さだと思っていたのだけれど、本作はその良さをあえて投げ捨てている。理由はよくわからない。

マップの使い回し

 終盤になると一度クリアしたマップやダンジョンを行ったり来たりするクエストが多くなる。ジオラマを取り込んだマップを作るのに予算がかかるという制作上の都合があるのは重々理解できるが、「世界中のどこかにいる猫を探せ→犬を探せ→人を探せ」というほぼ同内容のクエストが3つ続いたときは思わず変な笑いが出た。この他にマップに隠されたアイテムを探す、ドラクエで言う「ちいさなメダル」的な要素もある。



 某ゲームレビューサイトに「Apple Arcadeとの契約の都合でプレイ時間を引き伸ばすような内容になったのではないか」という意見があったが、実際にプレイして同じように感じた。プレイ感覚として冗長で回りくどい部分が多い。

 ストーリーや音楽、キャラクターは素晴らしいだけにもったいない。もっと気軽にプレイできるイージーモードがあったらいいなと思う。