Steamのゲーム『Vampire Survivors』をプレイ。まだ早期アクセスのゲームだが既にじわじわとブームが広がりつつあるのを感じる。自分も複数の動画配信を見てプレイしハマった。
正式版は日本語非対応だが、Steamのコンフィグからベータ版を選択することで日本語化が可能。やや不完全な翻訳だがプレイには支障なし。また有志による日本語化も行われているとのこと。価格は現在300円で非常にお手頃。
基本システムは見下ろし型の2Dアクションシューティング。上下左右に自キャラを操作し敵を倒していく。攻撃はオートで行われるため操作はキャラの移動のみとかなりシンプル。こういうゲームを正確にどのジャンルに入れるべきなのかよくわからないが、ごく基本的なシステム部分だけで言えばファミコンの『いっき』などにかなり近いものがある。
敵がドロップする宝石を取得すると経験値が入り、一定数に達するとレベルアップ。「ムチ」や「十字架」といった武器や「ほうれん草(攻撃力アップ)」「空白の書(攻撃頻度アップ)」のようなアイテムがランダムで3~4個表示され、その中から1つを選んで装備できる。同じ武器やアイテムを取得するとレベルアップし性能が上がる。
このゲームの中毒性を高めている要素のひとつがこの「武器・アイテムの取捨選択」という要素。ローグライク系ゲームに似たランダム要素によって毎回違うプレイ感が味わえる。限られた中から強力な組み合わせを探していく楽しみがある。特定の武器とアイテムを組み合わせてレベルを最大まで上げると武器が「進化」しより強力な性能になるので、これを探すのも楽しみ方の一つ。
プレイ中に拾えるコインを集めることでキャラをアンロックしたり基礎ステータスを強化することができるため、周回するほどプレイヤーが有利になっていく。
もうひとつのハマるポイントが敵と自キャラがものすごい勢いでインフレしていくこと。序盤の敵は多くて10匹ほどだがゲームが進むにつれてドンドン数が増えていき、最終的には画面を埋め尽くさんばかりの大群がワラワラと上下左右から押し寄せてくる。
それに対抗するためには必然的に自キャラの弾も増えていくため、花火のように爆発四散する敵を眺めることになる。いわゆる無双系ゲームの超高密度版とでも言えばいいだろうか。
自分で考えたビルドで大量の敵をすり潰していく感覚は、単なる爽快感という言葉では言い表し難い、さながら電子ドラッグとでも呼ぶべきプレイ感に見舞われる。大量のプチプチ(エアキャップ)を潰す快感のスゴイやつ、みたいな。
大型のボス敵を倒すと宝箱をドロップしアイテムを1~5個貰えるのだが、その演出にやたらと気合が入っている。ドロップ数が増えるほど演出が強化されていくあたり、まるで某遊技機の当選演出のように射幸心を煽ってくる。自分は遊んだこと無いけど。
これらの要素の相乗効果によってものすごい中毒性が生まれている。ワンプレイがゲーム内時計で30分まで、アイテム選択中や宝箱演出中は時計が止まるため大体リアル時間で40分といったところ。もうワンプレイ、もうワンプレイと繰り返していくうちに気がつけば時間が溶けている。恐ろしいゲームである。あまりに無限に「遊べてしまう」ので意図してプレイをセーブしているほど。
現時点でも結構なゲームボリュームがありまだまだ遊び尽くせていないが、早期アクセス版なので今後もステージ、キャラ、武器、アイテム追加予定とのこと。お得感がハンパない。
難点を挙げるとすると、これは自分だけかもしれないが、ゲーム終盤でビルドが極まりあとはただ群がる敵が自分の弾によってすり潰されるのを眺めるだけ、となったときに、ふとやや強めの虚無感に襲われることがあること。このへんも噂に聞く某遊技機のプレイ感覚に似ているのかもしれない。
ともあれ時間を忘れてのめり込めるのはやはりいいゲームの条件。良質な時間つぶしを求めている人はぜひプレイしてみてほしい。