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『EVO 2022』をネット観戦 3年ぶりのオフライン開催

 世界最大規模の対戦格闘ゲーム大会『EVO 2022』がアメリカ・ラスベガスで開催された。オフラインでの開催は2019年以来3年ぶり。

 コロナ禍で制限されていた大規模なオフライン大会。いわばその復活の一番乗りとなる、格ゲー界の歴史的にも重要な大会となった。

 アメリカ西海岸の時間に合わせて起床する感覚を懐かしみながら、例年通りネットで観戦をした。ちなみに全然関係ないこぼれ話だが、同じ日に近くでレッド・ホット・チリ・ペッパーズのライブがあり道路が渋滞していたそうな。



 まず『グランブルーファンタジー』部門を観戦。2020年に発売し、ちょうどコロナ禍の直撃を受けたため今回が初のオフラインEVOの種目となった。

 ベスト8には日本国内の大会で活躍していた選手が揃い踏み。結果はgamera選手(日本)が優勝。立ち上がりにやや苦しんだが徐々に持ち前の安定感を取り戻し、誰よりも使い込んだジータでEVOグラブルVS部門で初の王者となった。

 ままならない状況の中で大会運営を続けコミュニティを守り続けた公式の努力を見てきたので、その意味でも感慨深い大会だった。



 次に『ドラゴンボールファイターズ』部門も少し観戦。日本の選手で唯一ベスト8に残ったフェンリっち選手が5位タイの結果。

 優勝はフランスのwawa選手。発売から5年経つタイトルで、様々な選手の入れ替わりがあった中、長らくトップクラスで活躍していたので、納得の結果だった。改めてヨーロッパでのドラゴンボール熱の高さを感じた。



 時間の都合で後からちょっとチェックしたが、『ストリートファイターV』部門では日本のカワノ選手が優勝。ホームの声援を受けながら圧倒的な攻めでウメハラ選手、ときど選手、ガチくんといった日本の強豪選手を下してったアメリカのiDom選手を、ギリギリまで追い込まれながら決勝で下した。


 決勝後、次回作『ストリートファイター6』の新キャラクター「キンバリー」と「ジュリ」が発表。やはりスト6は何度見ても画面がカッコよくて期待大。この時代に露骨なAKIRAのパロディをやるあたりも一周回ってストシリーズらしさを感じる。



 そして最後の『ギルティギア ストライヴ』部門もみっちり観戦。こちらも初のEVOオフライン種目採用。

 ベスト8の直前に新キャラ「ブリジット」が参戦発表。GGACPRから数えておよそ10年ぶりのプレイアブルキャラクター化。「男の娘」という言葉が一般になる直前にいわばその先駆けとしてブームになった(ピクシブ百科事典調べ)キャラが令和にまさかの復活。

 日本からの参戦が少なかったこともあり、ベスト8に残ったのは日本在住で韓国出身のDaru選手のみ。しかし世界中の選手が一同に介する大会がほぼ初めてだったこともあり見どころが多かった。

 ストライヴはオンライン対戦の快適性が高かったため、特にアメリカを中心にヒットした。今回のEVOでもエントリー人数が全タイトル中最多となり最終種目となった。

 ベスト8にはドラゴンボールファイターズやスマブラで結果を残してきたLeffen選手(スウェーデン)、長年GGシリーズの大会に参加し続けてきたHotashi選手(アメリカ)やPepperySplash選手(カナダ)など、様々なバックグラウンドを持つ選手が揃う顔ぶれとなった。

 決勝はハッピーケイオスを使うUmisyo選手(アメリカ)とメイを使うSlash選手(サウジアラビア)が激突。情報の交流が少ないがゆえに前評判の不明だったSlash選手は非常に高い反応速度と堅実な立ち回りを見せる中、高度な操作技術が要求されるハッピーケイオスを正確に使いこなしたUmisyo選手がウィナーズのまま優勝。GGSTから頭角を表したUmisyo選手はオーバーウォッチの元プロという噂もあるが真偽は不明。今後の活躍に注目したい。



 総じて今回の大会はコロナの影響で参加人数が絞られたこともあり、そのタイトルが流行っている地域の選手が優勝するケースが多かったように見受けられる。今後さらにオフライン大会が活発になれば強い国の選手同士のぶつかり合いももっともっと見られるようになるだろう。

 やっぱりゲームのオフライン大会を観戦するのは楽しい。セルのイントロに合わせた観客のシャウトも見られたし(感染対策的にOKなのかは不安だけれど)。2023年のEVO Japan開催も発表されたので、前年同様観戦に行こうかなと考えている。

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