『Fallout4』の話。先の土日に、DLC『Far Harbor』のメインクエスト部分をやり始め、そしてクリアした。
以下、多少のネタバレあり。
別に「土日でクリアしよう」と決めていたわけではなかった。
本編のメインクエストが、派閥を選ばなければならないところまで進んだので、一旦止めて別のクエストをやることに。
そこでたまたまマップの北東に行ったら、ファーハーバーのクエストが始まったので、まとめて進めることにした。
で、やりはじめたらリアルの生活のあれこれを犠牲にして一気にやり込んでしまい、クリアするまでリアルタイムで2日かかったのだった。
DLCクエストなこともあり、ストーリーがちょうどいいボリュームでまとまっていた。それぞれの勢力で依頼されるクエストを攻略し、人々の暮らしぶりを知った上で、島全体の未来をプレイヤーが選ぶことになる、というゲームの流れと、ストーリーの見せ方が上手い。
クエストの分岐は、3つの勢力全てが生き残るルートに進んだ。テクサスも生存。
ロールプレイという観点では、あまり納得できる結末ではなかった。邪魔な指導者を人造人間に入れ替えるのはダメでしょ、という感想。
もしも「ファーハーバー&アカディアVS.チルドレン・オブ・アトムの戦いになって、前者の側に立って戦う」みたいなルートが存在としたらそっちを選んでいたと思う。
しかし後から調べた結果、一番「無駄な血が流れない」のがこのルートらしく、その意味ではベストではないがベターだったかもしれない。
Falloutシリーズのテーマは「人は過ちを繰り返す(英語版ではWar Never Changes)」。
Fallout4本編のメインクエストも、ファーハーバーのメインクエストも「人間による統治ではどうしても争いが起きてしまう」という状況を描いているように見える。
そしてファーハーバーのエンディング(の内の1つ)は、「人間よりも人造人間が統治したほうが平和になるのではないか」というところまで踏み込んでいる。
「非合理性を持つ人間より、『平和』をビルトインされた人造人間の方が平和的統治に適している」と言われたら、確かにそうかも、と思わざるを得ない。現実の世界を見ていても。
でもその統治もどこまで続くかはわからない。統治される人間が非合理的な人間である以上。
だったらいっそ、統治される人間の方も、全て人造人間にしてしまえばいいのでは?
しかしそうなったら、もはや統治そのものの意味が無くなってしまう。全員が平和で合理的に生きられるのであれば、もはや統治によって平和を促進する必要が無くなってしまうから。
そんなことを考えさせられるストーリーだった。
今回2周目のプレイとなるFallout4だけれど、改めて、ゲームのつくりそのものがよくできている。評価の高いゲームに対して今さらな感想だけれども。
アクションやRPGとしての古さは正直言ってある。
しかし、アイテムを集めて装備やアイテムをクラフトするという要素と、拠点を建築する要素が、世界観やストーリーの作り込みと合わさって、高い中毒性を生んでいる。
その上で、あえて全部むちゃくちゃにぶっ壊すこともできる自由度がある。自分はそういうプレイはしないけれど、それができる、という事実そのものが、ゲーム体験に奥行きを生んでいる。
今後はとりあえず本編のクリアクエストを進めたい。ヌカワールドにもノータッチなのでやりたい。まだまだやり尽くせそうにない。