rh日和(仮)

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『ゼンレスゾーンゼロ』をプレイした感想 新世代SFと激アツバトルアクションの融合

 『ゼンレスゾーンゼロ』をプレイしている。10日ほど前から。現在第2章の途中。

ゼンレスゾーンゼロ

ゼンレスゾーンゼロ

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 miHoYoのゲームは原神をちょっと(稲妻クリアまで)プレイしただけだったんだけど、今度の新作はやたらと画面がオシャレだし、アクション性も高そうで、自分の好みに合っていそうだったので手を出してみた。

 とにかく「ウェルメイド」を具体化したようなゲームで、褒めるところしかない。ようできてはるわ~、と心の中の京都人が感嘆のため息を漏らしている。関東生まれなのに。

 ハイクオリティなムービーやボイスWebコミック風のストーリー、個性的でデザイン性に富んだキャラクター、爽快なバトル、触ってるだけで気持ちいいUIなど、いちいち挙げていたらキリがない。

 なにより全体を通して「キャラクターがいっぱい動く」というアニメーション的な快楽が追求されている。ゲーム以前に映像芸術として優れていると言わざるを得ない。ホントに。


 旧来の文化と未来SFを組み合わせた、おそらく(広い意味での)「レトロフューチャー」的世界観なんだけど、その「レトロ」の内容がレコード、ビデオテープ、ブラウン管、オープンリールなど、「パソコン・スマホ時代から見た一、二世代前のレトロ」という、ありそうでなかったモチーフを採用している。

 そこにインターネット掲示板、キャラクターのハイテクな装備やボンプへの接続、高度なAIといった未来要素が組み合わさり、新たなセンス・オブ・ワンダーが生まれている。


 戦闘システムは3人パーティーの3Dアクション。「敵の攻撃を見てタイミングよく回避するという」いわゆるパリィアクションが基本。

 特徴的なのは「操作キャラクターの交代」がパリィ行動に割り振られていること。

 パリィに成功すると味方キャラが現れて敵の攻撃を華麗に受け流し反撃を叩き込むという激アツ演出が見られる。この演出だけでも共闘バトルアクションの魅力を全面に活かしたアツさが詰まっている。

 「ピンチで仲間が助けに来る」とか「仲間ならではの絶妙なコンビネーションで敵を倒す」という、バトルもので「みんなが見たいヤツ」をゲーム性に落とし込んでいるのが素晴らしい。ぜひ他のゲームも取り入れて欲しい。

 ローグライク要素がある、という宣伝がなされている通り、マス目を移動しランダムで入手できるパワーアップアイテムを集めてステージクリアを目指していく「零号ホロウ」というステージがある(戦闘は本編と同じ3Dアクション)。アイテムの効果はそのステージ挑戦限りでランダムイベントも起こる。ただマップはランダムではなく固定なので本格的なローグライクというより「ローグライト」という感じ。


 育成システムもさらにブラッシュアップされており、遊びやすい形になっている。個人的に原神はせっかくのオープンワールドなのに育成は特定の場所に行って周回しないといけないのがやや噛み合っていないと感じたけれど、複数マップ間を移動する本作のシステムとの相性は良いと感じる。

 無料チケットで出たキャラをコツコツ育てながらストーリーを進めるだけなら無理にガチャを回さなくても楽しめる。気に入ったキャラを使いたいなら無課金だと運頼みになってしまうだろうけれども。

 ストーリーも育成もサクッとプレイするのにちょうどいいプレイ時間が計算尽くされており、ちょっとした空き時間に休憩がてら遊べてしまうため、継続プレイが自然に促される。

 マップの作りもまた凝っていて、街中のオブジェクトを見て回っているだけでも楽しい。猫もいます(重要)。写真も撮れます。

 拠点となる街にはバフ効果を得られるラーメン屋やスタミナを回復できるコーヒー店があり、利用すると凝ったムービーが流れる。ぶっちゃけ一回見たらスキップする人のほうが多いはずなのに、あえてよく出来たムービーを用意したところに、作り手のこだわりが感じられる。

 さらにゲームセンターではなんとミニゲームもプレイできる。まさかスマホゲームでゲーム内ミニゲームが遊べるとは。内容は「ヘビを操作してアイテムを取って体を伸ばしていくゲーム」と「地面を下に掘っていく2Dアクション」という、どこかで見たようなゲームのオマージュ。


 強いてゲームとしての難点を挙げるなら、メインストーリーのマップはマス目上を移動していく形になっているのだけれど、ややゲーム性が乏しくテンポが悪く感じられる。いわゆる「倉庫番」のような要素もあるが難易度が低くやらされている感あり。演出は工夫が見られて楽しいんだけれど。

 パリィは黄色い光(パリィ可能)と赤い光(パリィ不可で回避が発動するためタイミングがシビア)を見分けて行う必要があるが、結構入力猶予が短く、光ったのを見てからパリィしても間に合わないので結局敵の予備モーションを見ることになり、光を見てから判断する余裕が無い。ただこれはデバイスのせいなのか(iPad第9世代)、単に自分の反応速度がベテラン化しているだけなのかはわからない。

 iPad第9世代は推奨スペックをギリギリ満たしているのだけれど、さすがに30度超えの室温の中では厳しいものがあり、冷却時間が必要になる。まぁこれは猛暑のせい。

 ちなみに、iPadでスピーディーなアクションをプレイするのは初めてで、最初はかなり苦労したけれど、右手の運指をリズムゲームをプレイするときのように複数指を使うようにしたらだいぶ快適になった。アケコンの操作みたいで楽しい。スマホ世代はこういう操作にすっかり慣れているんだろうな、などと思う。