最近ニコニコについて書いてなかったので、リハビリがてらに紹介記事でも書こう。
1本満足バーとは、アサヒフードアンドヘルスケア株式会社から発売された、“チョコなのにヘルシー”な、バランス栄養食品である。
1本満足バーとは (イッポンマンゾクバーとは) - ニコニコ大百科
今、ニコニコ動画で新ジャンル『一本満足バー』がアツイ。テレビを見ている人は知っているかもしれないが、元ネタはあの「裸で何が悪い!」で一世を風靡した草なぎ剛が主演のコマーシャル・フィルムだ。
草磲剛とは (クサナギツヨシとは) - ニコニコ大百科
ニコニコでコマーシャル(以下CM)がネタにされることは珍しくない。ぱっと思いつくだけでも、バトルドームは言うまでもなく、伯方の塩、タケヤみそ、カビキラー、チャンドンゴンなどがMADのネタにされている。ついでにカビキラーでいいMADを見つけたので紹介しておく。
CMがネタにされる理由は、第一に「インパクトのあるフレーズ」だと思う。なにしろCMは多くの人が知っている。あなたも『伯方の塩』と聞いただけで「は!か!た!の!しお!」というフレーズが脳内再生されるはずだ。もちろんそれがCMを作り商品を売る側の狙いなわけだが、そのフレーズを変形したり音楽に乗せたりして新しい文脈を作る。そこに面白みが生まれているのは間違いない。
一本満足バーのCMも「インパクトのあるフレーズ」をふんだんに使っている。「まんまん満足!一本満足!」という歌は一度耳についたらなかなか離れない。
しかし一本満足バーのMADが流行った理由は間違いなくこれだけではない。そこにはニコニコでCMが流行るもう一つの理由が関係していると思う。
もう一つの理由は、こう言ってはなんだが、その「おマヌケな」感じではないかと思う。チャンドンゴンのCMなどはそのおマヌケさによって、一時期「チャンドンゴン=チュキダカラーの人」というイメージが一般にまで浸透していた。一本満足バーも、控えめに言っておマヌケである。あるいはどちらかというと「おバカ」に近いかもしれない。
日々大量生産されるというCMの性質上、そのクオリティにバラツキがあるのは仕方ない。ただ、かの『エルシャダイ』トレーラーのように、あえておマヌケ感を狙って演出していると言う可能性もあるのが難しい。
一本満足バーにおける草なる剛の白々しい演技、ふしぎなおどり、「ハッ!」のドヤ顔、「バー」の真顔等々は、もしかすると作り手が狙ってやったものなのかもしれないし、ニコニコユーザーたちは見事に踊らされているのかもしれない。まるで草なぎ剛のように。まぁ面白ければいいんだけど。
一本満足バーにはもう一つ面白い現象があった。このCMが広く知られるきっかけの一つとなったのが、おそらく『M-1グランプリ』の合間に放送されたことだという点だ。
一本満足バーの元CMがニコニコにあげられたのは2010年10月20日 18:35(以下、NATSUMIさんによる一本満足バーまとめマイリスト「1本マイリスバー」で調べた。1本マイリスバー。)
そこから『M-1』放送の2010年12月26 18:30までの二ヶ月間に作られたMADは20本(ちなみに素材のアップより前に一つMADが作られている)。
それが『M-1』放送後から今日までの二週間とちょっとで、動画数は素材も含めて225本。爆発的に増えている。
ニコニコ大百科へのコメントも、『M-1』までは四件しかなかった。まぁ僕が個人的に初めて見たのが『M-1』だったというのもあるかもしれないが、ネット上でも「今年のM-1優勝は一本満足バー」などという書きこみが見られるので、『M-1』で知名度が大きく上がったことは間違いない。
じゃあそろそろ動画紹介。
ランキング推移を見ると、一本満足バーがブレイクしたのは1月2日頃のようだ。この日にランキング上昇した動画が『学校で配られた草磲がひどい件 【GO!GO!明るい社会 x 一本満足】』と『危険な1本満足』。どちらも高いクオリティ。
そして、1月2日にアップされ、ランキング上位を獲得したのが『IPPON MANZONE【1本満足バーxRED ZONE】』と『DRAGONMANZOKU』いわゆる音ゲーMADで、曲の疾走感を生かしたつくり。
その他、恋愛サーキュレーション、スカイハイ、けいおん!!、メタル化シリーズ、バトルドームなど、定番のMADから、誰得ジャンルまで大量に作られているので、まとめマイリストを見るといい。僕には200本も見きれない。個人的なオススメは、曲との相性が抜群の『吹 っ 切 れ た』シリーズ。二つも作られている。
最後に小ネタ。「もう五時か!」という草なぎ剛のセリフに倣って、午後五時ちょうどに動画を挙げる人が多数いる。また、多くの動画内コメントなどによると、一本満足バー、普通にウマイらしい。