ゲームというものは大抵、「緊張」とその「解決」をプレイヤーに繰り返し経験させることで面白みを生み出しているわけだが、あまりに緊張の度合いが強いと「このゲーム、面白いけどなんかシンドいなぁ」となりがちである。
そんなときには本作『Refunct』のように緊張の度合いが少ないゲームをオススメしたい。
定価でおよそ300円だったのがセールで半額くらいになっていた。
レビューを見ると「何も考えたくない時におすすめ」という文言が。どちらかというと常時何も考えたくないなぁと思っているタイプの人間である自分は大いに惹かれて即開発。そーいえば先日ついに「開発中」が修正されたみたいね。
地平線まで何もない湖のような場所に、四角柱の足場が何本か浮かんだ場所からゲームスタート。
いずれかの足場にあるスイッチを押すと、次の足場が水中からせり上がってくる。あとはひたすらスイッチを押し、足場を出し、それを繰り返していく。
操作はいわゆるFPSと同じで、基本動作は移動・ジャンプ・しゃがみのみと、とてもシンプルなゲーム。
足場の縁に近づくと登ることができたり、壁キックができたりと、パルクール的な要素もあるが、リアルと言うよりフィクション的な挙動。
と、ゲーム性はお世辞にも豊かとは言えないが、自然のような人工物のような何とも言えない美しい景色と心地よい音楽のおかげで苦痛なくプレイできてしまう。
Steamページでは「リラックス」というタグが付いていたがまさにその通り、無心で飛び移っているだけで心が落ち着いてくるのがわかる。こんなゲームが欲しかった。
スイッチを押す度に徐々にアクション性が増していき、土管やジャンプ台などのギミックも出てくる。一人称アクションに慣れている人なら1時間もかからずにクリアできるだろう。ボリュームは少ないが雰囲気込みでオトク感はある。「返品できちゃうな」などと考えてはいけない。
逆に一人称アクションに慣れていない人は少々手こずるかもしれない。連続壁キックなんかはちょっと大変。まぁSteamを使ってるレベルの人ならおおむね問題はないと思う。
乗った足場は緑色に変化するのだが、ポーズ画面で「緑に塗った%」を確認できる。いわばコンプリート要素になっており、100%にするとちょっとした変化が。
ゼヒ100%を目指して欲しい、と言いたいところだが、昨今のコンプリート要素だらけの大作ゲームに疲れた人はあえてやらないのもオツかもしれない。そんなゲーム。
(画像はSteam配信サイトより引用)