rh日和(仮)

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内田樹本のはなし(『街場の文体論』を読んで)

街場の文体論

街場の文体論

 『街場の文体論』を読んだ。いつもなら、読書メモを書くところだが、どうもその気が起こらないので、普通の日記形式で書く。
 この本は面白い。むちゃくちゃ面白い。なにしろ、読んでいたら思わず興奮して立ち上がってしまったことが、一度や二度ではない、という程である。
 内容自体は、本書のあとがきにも書かれている通り、内田樹が書いた本の読者に取っては「おなじみ」のトピックが多く扱われている。
 しかし、それらのトピックが、文体論という一つのテーマに沿って進んでおり、しかも今までに無い熱量を持った語り口で語られている。だから面白い。
 面白いのはいいことだけれど、それでもやっぱり、「内田先生、本、書き過ぎじゃないの?」と思ってしまうのもまた事実。
 本書の内容は、内田樹が神戸女学院大学を退官する直前の、クリエイティブ・ライティングの講義内容を元に編纂されている。
 全14講あるうちの、最終講である第14講は、内田樹の神戸女学院における最後の授業だったらしい。
 にもかかわらず、お決まりの「最終講義」というフレーズが、どこにも使われていない。
 なぜかと思ったら、この本とは別に「最終講義」というタイトルの本が存在しているのである。
最終講義?生き延びるための六講 (生きる技術!叢書)

最終講義?生き延びるための六講 (生きる技術!叢書)

 じゃあ、一体どっちが本物の最終講義なの?と思ってしまうわけよ。僕としては。
 そのこと自体に間違いがあるというわけじゃない。むしろちゃんと調べて買わなかった僕が悪い。
 だけれども、どうもその辺にもやもやしてしまったため、素直に読書メモとして書けなかったのです。はい。