rh日和(仮)

モノ、ゲーム、PCなどについてのブログ。

にじさんじファンゲーム『にじあつめ』をプレイ おすすめビルドなど


 バーチャルライバーグループ「にじさんじ」をテーマとした非公式アプリゲーム『にじあつめ』をプレイ。

 ファンメイドの二次創作であるため、非公式であり、完全無料で遊べる。

 今までこのブログには書いてこなかったが、自分はにじさんじライバー全員の顔と名前がだいたい一致する程度には配信などをフォローしており(今年デビューしたライバーはまだちょっと怪しいけど)、ファンゲームが出たと聞いてさっそくインストールした。

 ちょっと触って2日ほど置いた後、一晩かけて全ライバーをコンプリートした。某ライバーのコラボ配信のアーカイブを見ながら。



 にじさんじライバーの顔アイコンをピョンピョンとジャンプさせながら、自動スクロールステージを障害物を避けながら進んでいく。スマホアプリらしいシンプルでカジュアルな操作性。

 ステージ中にある赤い宝石を集めてポイントを稼ぐとゲーム内ガチャを回すことができ、新たなにじさんじライバーをゲットできる。

 登場するライバーは100人以上で、現役のJP(日本)ライバーは2022年前半デビューまでのおそらく全員。卒業したライバーも全員ではないが登場するのが嬉しい。

 図鑑上でライバーのプロフィールを確認したり、X(Twitter)やYouTubeにアクセスすることもできる。ファンゲームとして◯。

 ライバーごとに「運」「根性」「知」などの能力が設定されており、レベルアップで強化できる。推しのライバーを強くするもよし、攻略に適したビルドを見つけるもよし。

 自分のビルドは最終的に、「回復1」「回避2」「知2」(夢追翔など)のライバーでポイントを稼ぎ、ステージ攻略したいときは「回復1」「体力1」「回避3」(剣持刀也など。タガメ剣持をレベル5にすると解放される)のライバーで遊ぶ、というスタイルに落ち着いた。



 ゲーム内容は「ライバーを集める」「ステージクリアを目指す」「プレイ内容によって解除される実績を解除していく」の3つと至ってシンプル。

 にじさんじ好きも、そうでない人も、気軽に楽しめるだろう。

 一方で、アクションが絶妙に難しく、なかなか集中力を必要とされる。

 ライバー集めをするだけなら、時間さえかければ誰でも達成できるだろう。毎日プレイするとログインボーナスで獲得ポイントが乗算されるのでより稼ぎやすくなる。

 しかし全ステージを攻略しようとすると、アクションが苦手な人はちょっと辛いかもしれない。自分も全ライバー集めは終わったが、全ステージクリアはまだ出来ていない。

 本作の元ネタと思われる『Flappy Bird』は、ただハイスコアを目指すだけのハイパーカジュアルゲームだったからこそアクションが難しくても高い中毒性があった。あまりに中毒性が高いので作者がストアから非公開にしたらしい。

 本作はほぼそのままのゲーム性でステージクリアや周回といった要素を付け足したため、ちょっとストレスを感じやすくなってしまっている。そもそもアクション性のないゲームパートをメインに据えたほうが、本作が想定するプレイヤー層には適していたのではないかと思える。

 とはいえステージクリアを度外視してプレイすれば、本作も『Flappy Bird』に近い中毒性はある。ハマり過ぎには注意したほうがいいかも。

オープンワールドゲーム散歩日記 『マフィア コンプリート・エディション』編

 ゲーム『マフィア コンプリート・エディション』の話。いかにもシリーズ物みたいなタイトルを付けてみたが今回が初めてだし、シリーズ化する予定も全く無い。

 自分には「クリア済みのオープンワールドゲームを無目的に散歩する」という癖がある。そう珍しいプレイスタイルでもないとは思う。癒やし効果抜群なので疲れたときにやってみてほしい。

 今回はその散歩を先日クリアしたマフィアで行った。



 本作のメインストーリーではマフィアの幹部として流血に次ぐ流血沙汰をくぐり抜けることになるが、マップを自由に散策できる「フリーライド」モードでは、平和な街でタクシー業に勤しんだり、まったりコンプリート要素を埋めたりすることができる。もちろん(?)マフィアらしく警官相手にドンパチする「自由」もあるが。

 舞台である「ロストヘブン」は1930年代のシカゴなどをモデルにしているらしい。作り込みは細かく、摩天楼が立ち並ぶ都会から、巨大なダム、港など景観の変化に富んでいる。

 車とバイクは数十種類用意されており、クリア後のイベントでは超ハイスペックなレースマシンで街中で乗り回すこともできる。スピード違反で指名手配されないよう注意。



 しかしこのゲーム、オープンワールドゲームにも関わらずサブクエストがほぼ無いという世にも珍しいゲームとなっている。

 一応隠し要素としてハイスペックな車両を見つけ出すことができるのだが、あくまで隠し要素であってクエストという体にはなっていない。

 さらにランダムイベントで、タクシーで客を目的地に運んでも、(多分)何の報酬もない。そもそもプレイヤーに蓄積されるお金やポイントのような要素が一切無いので、タダ乗せすることしかできない。

 コンプリート要素として、街中に配置された雑誌や、謎のキツネの像を集めることができるのだが、マップに位置を表示する機能は(多分)無く、ごく近くに接近するとミニマップに表示されるだけなので、地道に自力で探さねばならない。一応キツネの像は近くの建物にキツネの落書きが描かれていて多少わかりやすくなっているのだが、目視を強いられることに変わりない。

 それ以外のインタラクション要素が無いため、散歩のやりがいは正直言って乏しい。歩くほどに、せっかく作ったマップがもったいないな、という気持ちが湧いてくる。

 自分の記憶にある限り、ここまで「遊び要素」の少ないオープンワールドゲームは前例がない。狭義のオープンワールドゲームの定義からは外れているのかもしれない。

 本作は2002年に発売されたゲームのリメイクであり、オリジナルにはサブクエストをクリアすることで盗める車の種類が増える要素があったらしいが、リメイク版では完全にオミットされており、すべての車両を初期状態で盗むことができてしまう。



 なぜこんな仕様になったのか。サブクエストを作る開発的な余裕が無かったのか。フルリメイクを謳うために街の作り込みだけは妥協しなかったのか。版権が譲渡されたらしく、制作会社も開発会社もオリジナルから変わっているらしいが、そのせいなのか。あまり日本には情報が入っていないので詳しい事情は分からなかった。

 ちなみにオリジナル版は2021年までMODが制作され続ける程度には根強いファンが存在する模様。

www.gamespark.jp



 遊び要素が少ないから散歩に適さないかというとそうでもなく、かつて悪事を尽くした街の平和な姿を眺めながら「あそこではあんなムチャクチャをやったなぁ」などと振り返るのは、引退後の老マフィアにでもなったような気分で、必ずしも悪くはない。

 ただ建物や施設がほぼ入れなくなっているのは残念。建物内にあるコンプリートアイテムは、メインストーリーをチャプターセレクトでやり直して集める必要がある。

 フォトモードも無い。画面をモノクロにする機能はあり、マフィア映画の雰囲気を出せるが、通常のプレイには適していない。

 散歩おすすめ度は景観の良さを加味して10点中4点、といったところか。ちなみに現状自分の中の10点は『デスストランディング』と『マーベルズスパイダーマン』。

【PS4】マフィア コンプリート・エディション

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スト6日記 キンバリー(クラシック)でマスター到達のご報告


 『ストリートファイター6』。キンバリー(クラシックタイプ)でマスターランクに到達いたしました。やった! うれしい! そして長く苦しい戦いだった。

 正直言って今までランクマッチから逃げていた。真面目に格闘ゲームのランクマッチに向き合うと、生活に支障が出るレベルで疲弊する上に、年々それが酷くなっていたので、スト6はキャラ替えをしつつほどほどに楽しんでいた。

 しかしなんとなく「今なら行ける」という感覚が湧いてきた。心身が整ったのかもしれない。

 最低限マスターくらい行っておかないと、これからブログに書くことに(自分の中での)説得力が出ないな、という気持ちもあった。

 発売直後にダイヤ1に行って止まっていたキンバリーを再び使い始め、10日ほどかけてマスターに行くことが出来た。

 聞いた話によると、以前はダイヤ5にいくとマスターとマッチングするようになり、勝つと大量ポイントがもらえたので、マスターに行くのはそこまで難しくなかったらしい。

 しかし今はマスターリーグ開始によってマスターとのマッチングが極端に減った模様。自分は今回のチャレンジを通して1回しかマッチングしなかった。1勝したら250ポイント貰えてめちゃめちゃ美味しかったけど。



 キンバリーは本当に防御が弱くて苦労した。端に追い込まれてしまったら、脱出できたらラッキーくらいの諦めの境地に最終的には達してしまった。せめて三角飛びが欲しい……。

 その代わりに攻めが強い、と言いたいところなんだけど、大抵の攻めの手段が小技暴れに負けやすく、その小技暴れをキンバリーの短い通常技で狩らなければいけないので、読みと細かい入力が必要になるのがかなりしんどかった。なんでキンバリー側だけこんな難しいことせなあかんねん、と。

 ただ「疾駆け→投げ」が通る相手にはほぼほぼ負けないので、足切り性能は高く、その部分ではかなり楽をできたと思う。

 意識して取り入れた動きはまずしゃがみ強P対空。それまでは空対空でお茶を濁していたが、それでは上に行けないと考えて地対空に向き合った。

 使ってみるとしゃがみ強Pはかなり強いことがわかった。しかも疾駆けを入れ込めば表裏択にも行ける。特にマノン戦などはこれでかなり安定するようになった。

 ただしルークの飛びだけは判定が強すぎてかなり潰される。1キャラだけあんなに強いのは個性の範疇を超えているので流石に調整して欲しいところ。

 差し返しもかなり意識した結果、しゃがみ強Kが普通に強いことがわかった。発生8Fと他キャラの中足並で、リーチも長い。ただしインパクトには弱いので振り回しすぎると危ない。

 生ドライブラッシュからの小技も全然使っていなかった。「ラッシュ中足の方がお得じゃん」と思って。しかし取り入れてみたらかなり強かった。そりゃ発生早いんだから強いに決まっている。相手の間合いギリギリ外からのラッシュ2弱Kで接近がかなり楽になった。



 一番苦労したキャラはマリーザ。リターン差の暴力を押し付けられる。しかも地上戦も普通に強い。なんなんアレ。おまけに使い手もおそらくトップクラスに多い。

 最終的には、めくり飛びを狙いまくり、相手が空対空するようになったら地上戦をする、というわりと無茶苦茶な対策に落ち着いてしまった。いいのかそれで。

 同じく苦労したのがケン。7F中足から一気に画面端に運び、無限の攻め筋を押し付けてくる。もちろん無敵技も完備。何度画面入れ替えされて絶望したことか。そしてプレイヤー数はおそらくトップ。

 甘えた龍尾脚を撃ってくれるケンならインパクトでわりとどうにかなるが、ダイヤ5になるとそうもいかず。とにかく中足に付き合わないようにしながら攻め勝てるのを祈るしか無かった。

 逆にJP戦でかなりラクできるのはありがたかった。ちゃんと中距離戦と対空してくるJPにはそこまで有利は感じなかったが、それでも厄介な弾撃ちを無視できるのは大きかった。



 とりあえず当面の目標だったマスター到達に至ったので、次どうするか思案中。

 マスターリーグをやるのが順当なんだろうけど、正直今の時点でまだその気力は出ていない。

 触りたいのに触っていなかったキャラだとモダンジェイミーがいる。アプデで強化されたしやってみるのもいいかも。

 ただ発売からずっとスト6をメインでやり続けたので、そろそろ一回離れてもいい気はしている。まぁおいおい考えよう。

『マフィア(PS4版)』をプレイ クラシカルなマフィア体験ゲーム

【PS4】マフィア コンプリート・エディション

 以前PSプラスのフリープレイで配信された『マフィア』をプレイしている。ストリートファイター6のランクマッチに疲れたときなどに。

 1930年代のアメリカを舞台に、マフィアの幹部として敵対勢力と抗争したり、裏切り者を粛清したりしていくのが主たるストーリー。

 いかにもマフィア映画的な展開が続く。観たことないけど『ゴッドファーザー』ってこんな話なんだろうな、と思いながら日々プレイしている。

 とにかくビジュアル面の作り込みが素晴らしい。

 主人公のトミーはストーリー序盤までタクシー運転手なので、車の運転が主たるゲーム内容になるのだが、古い時代の街並みや、クラシックカーのエンジン音と挙動が没入感を大きく高めてくれる。

 正直このままタクシーシミュレーターが続くのも悪くないな、と思ったところでトミーはマフィアの抗争に巻き込まれ、一員として認められ、やがて血で血を洗うバイオレンスな世界に足を踏み入れていくことになる。

 冒頭がトミーの回想から始まる物語形式であるせいで、あらゆるシーンが「失敗フラグ」に見え、それが緊張感を生んでいる。



 一方で、運転以外のゲームパートの作りは正直言ってけっこう粗い。

 敵へのロックオン機能も無い不自由なカメラワークの中、カウンター攻撃を決める必要がある格闘戦。

 銃撃戦はごくシンプルなカバーシューター。敵の強調表示などがないため視認しにくく、半ば運ゲーになりがちで、かと言って敵の位置を覚えると今度は作業ゲーになりがち。

 最高難易度のクラシックを選択するとエイムアシストがオフになるが、細かいスティック感度の設定が不可能な上に、デフォルトで「手ブレ」があるためエイム難易度が異常に高い。

 開発陣がゲームバランスを考慮せずただ機械的にエイムアシストオフ機能を搭載しただけだと思われるので、パッドの場合はオンにすることが推奨。

 操作キャラの移動に慣性がかかり、切り返しが遅いため、快適性が低い。リアルではあるのかもしれないけれど。

 ゲームオーバー時のロードが非常に長く、SSD搭載PS4(薄型)で30秒くらいかかる。4、5発喰らうとやられる最高難易度でこのロード時間は正直かなりキツイ。

 レースパートのクオリティは良好で、クリア目指して試行錯誤するのが楽しかったけど、ただただ真っ当にリアル寄りのレースゲームをやらされるだけで、ゲーム的な演出・ギミックが乏しい点はちょっと不満足。

 と、書きながらWikipediaを見て知ったんだけど、このゲーム、2003年に出たゲームのリメイクだった。グラフィックが良すぎて気づかなかった。じゃあゲーム性が古くても仕方ない。ロードは流石にもうちょっと早くしてほしかったけど。



 激推ししたいゲームという感じではないが、ゲームとしてのクラシックさと、禁酒法時代のアメリカという舞台設定のクラシックさ、2つのクラシックをじっくり味わうのはなかなか悪くないゲーム体験。

 ミッションの合間にただただ目的地に向けて安全運転で車を転がしているときの「チル感」は他のゲームではそうそう味わえない。

MGS3リメイク『METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER』アナウンストレーラーを見て感じた不安と期待 小島監督の不在を痛感

 MGS3リメイク『METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER』が発表された。

www.youtube.com

 Twitterなどでは「小島監督が関わっていないから嫌」と言っている人が見受けられる。今のところ関わりの有無は未発表だが、もし関わっているとしたら真っ先に公表する可能性が高いので、おそらく無いのだろう。

 そんな人たちには、あなたたちはメタルギアから何を学んだのですか?と問いたい。

 大切なのは受け継がれるセンスでありミームだろう。人への盲信ではなく、眼の前にあるものの本質を見るべきなんじゃないか。



 で、その上で言うと、自分はMGSΔのPVを見てもあまりセンスを感じませんでした。はい。

 単に「MGS3に出た動物を見せてヒキを作ってから、高画質化したスネークを見せる」以外の含意を見いだせなかった。

 小島監督だったらもっと見る人を楽しませる、ワクワクさせるような企みを様々に忍ばせてくれただろう。

 何よりも強く小島監督の不在を痛感した。もっとも第三者によって脈絡のないオリジナリティが付与されるよりはずっとマシだったのかもしれないけれど。



 今のところ発表されている数少ない情報を見ても不安要素がある。

 公式サイトトップの画像を見ると、どうもマップ構成が原作そのままであるらしい。ソコロフが隠れていた小屋などを見るとそれが顕著にわかる。

 開発チームのメッセージにも「ゲームデザインを忠実に再現し」と書かれているところから見るに、リメイクとリマスターの中間的な作品になるのではないだろうか。

 MGS3のマップは現代のゲームと比べるとかなり狭いが、はたしてただ高画質化しただけで面白いゲームが作れるのか。見た目はいいけどスカスカといった評価にならないだろうか。

 MGS3の移植が含まれたマスターコレクションも発表されたが、もしそちらが先に発売された場合、直接的な比較に晒されることになる。はたしてそれに耐えられる作品になるだろうか。



 というのが発表された情報を見てざっと思い浮かんだ懸念点。

 もちろんそういう不安を払拭するクオリティであって欲しいと願う。ヒット作となれば他のシリーズ作のリメイクも実現性が出てくるだろうし。

 ポジティブな要素があるとすると、PS2の名作リメイクとして『ワンダと巨像』という成功例があることだろうか。大自然が舞台という点も共通している。

 本当にオリジナルに忠実なゲーム性プラス最新クオリティなグラフィックを目指してくれるなら、良いゲームに仕上がる余地はある。

 開発メーカーはまだ発表されていないがワンダと同じBluepoint Gamesだったら期待は高まる。MGSHDエディションも開発しているので可能性が無くはない。ただBluepointは2021年にSIE傘下に入っているので、マルチハード対応の今作には関わっていない公算が高いだろうか。

メタルギア ソリッド HD エディション - PSVita

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App Storeでインディーゲームを探すのが難しい問題

 面白いスマホゲームを探すのが難しい。個人制作の、いわゆるインディーゲームほど埋もれてしまっている印象がある。

 結果、「あなたへのおすすめ」の中からひとつずつダウンロードしてプレイする、という、一周回って人力な方法で探さざるをえない。



 もう何年も前から「スマホゲーム」でググっても、企業系Wikiみたいなサイトの、PRじみた、まるで役に立たないランキングしか表示されない。

 スマホゲームにおいてはネット上の評論・レビューが機能していないのである。

 スマホゲーム、というか「ガチャ」が儲かるから、莫大な宣伝費を払うメーカーが増え、結果的にゲームの寡占化が進んでしまったのだろうか。

 App Storeが出来た頃は、PCにおけるフリーゲームやインディーゲームのように、ゲームメーカーの多様性が促進されて、いろいろなタイプのゲームが遊べるようになるんじゃないかと少し期待していた。

 でもそうはならなかった。あくまで全体の傾向としては。

 必ずしもよくあるガチャゲー害悪論をぶちたいわけではない。ただ、巨木が小さい草花を見えにくくしてしまっているのではないか、という話。



 しかし冒頭にも書いた通り、面白い個人制作のスマホゲームはがんばって探せば結構ある。自分で遊んで確かめてみなければいけないのは、なにかこう、技術の進歩が資本主義に負けているような印象があるけど。

 Steamみたいにユーザーレビューを利用してゲームを選べる機能が充実していればいいんだけど、ユーザー体験を強固にコントロールしたがるAppleがそれをやるとは思えない。


 
 先日ちょっと話題になったSwitch、Steam用インディーゲーム『メグとばけもの』。

odencat.com

 メーカーのodencatは前作まで「くまのレストラン(後にSwitchやSteamに移植)」などのスマホゲームを製作していたが、コンシューマーに進出したことで人気を集めた。単にプレイヤーが増えたというより、CS版が出たことでより話題にしやすくなったのが大きいのではないだろうか。

 また、『ザ・ファイナルタクシー』などの独特の作風(個人的にはバイオレンスが強くてちょっと苦手だけれどけど)でスマホゲームメインでありながら一定の人気を獲得している製作者「じぃーま」氏などもいる。

ザ・ファイナルタクシー

ザ・ファイナルタクシー

  • zxima.LLC
  • ゲーム
  • 無料

 スマホインディーゲーム界で抜きん出るには工夫が必要なんだろうなぁ。というようなことはゲームを作っている側はとっくに理解しているだろうな。うん。

 もっとスマホインディーゲームを探しやすくするサービスなどがあればいいのにな、と思う。自分もなるべく面白いスマホインディーゲームがあったら感想を書いていきたい。

スマホゲーム『箱庭神社』をプレイ 「チル」な和風箱庭サンドボックスディフェンスゲーム


 スマホアプリゲーム『箱庭神社』を1ヶ月くらい前からプレイ中。現在レベル562。

箱庭神社 JINJA

箱庭神社 JINJA

  • kazuyuki yamada
  • ゲーム
  • 無料

 クォータービューの放置系サンドボックス+ディフェンスゲーム。神社をモチーフにした和風でドットの世界観には暖かみがある。

 オブジェクトを配置して、任意のタイミングで召喚できる敵を倒すことを目指す。

 敵は本拠地である「本宮」を目指して移動するので、移動ルートにタイル状の地面を置いて道を作ったり、鳥居や狛犬などの攻撃設備や、特殊能力を持った神主や巫女といったキャラクターを配置する。

 本宮に到達する前に敵のHPを削りきればレベルアップ。新たな設備を入手できるガチャを引くことができる。

 また、設備の性能によって「お金」と「祈り」というリソースが溜まっていくので、これを消費して施設をレベルアップしていく。お金と祈りはゲームを閉じている間も溜まっていく。


 とにかく自分の神社を毎日マイペースに育てていくことができるのが良い。やりたいときにやりたいだけやれて、やめたくなったらやめられる。

 課金やログインボーナス、フレンド機能など、いわゆる広義の「ソシャゲ」要素があるが、他プレイヤーとの競争要素は非常に薄いため、特に急ぐ必要が無いのである。

 キャラクターが持つ、敵を移動させる攻撃を適切に配置し、同じ施設を複数回敵が通るようにすることで、総ダメージを上げるのが、構築の基本。

 具体的に言えば、敵を高いところから突き落として道を戻らせ、再び設備に再攻撃させるのがセオリー。

 基本的なシステムはシンプルだが、特殊能力を使えるキャラが増えるほどルート構築が複雑になっていくため、試行錯誤する楽しさをちゃんと味わえる。スマホゲームでは珍しい。気がつくと時間が経っている。

 自分の考えた構築を試し、それが上手く動いたときの楽しさはひとしお。攻略サイトを見たほうが効率は良いのかもしれないけど、焦るようなゲーム性ではないので一切見ていない。なので攻略サイトがあるのかどうかも知らない。

 レベルが上がると構築できるマップの数が増える。おそらく攻略用と観賞用などを使い分けるための機能だと思うが、自分はまだそこまで手が回っていない。



 おそらくリリース後にどんどんコンテンツを継ぎ足されていったらしい。同じようにコンテンツ追加型のいわゆるソシャゲにありがちなシステムの冗長さは感じる。

 多くのキャラクターはレベルを40まで上げないと特殊能力を使えないため、序盤は建築を考える楽しさが薄い。

 イベント敵の数があまりにも膨大。倒すごとにレベルが上がり最大Lv.100の敵が14体。そして一日に倒せる回数が2回。単純計算で全部倒すのに700日かかる。

 レベルが上がるとキャラと設備がどんどん増えていくため、効率を求めようとするとマップ構築作業がどんどん重厚長大化していく。ゼロからルートを構築すると現時点でも1時間くらいかかる。もっと設備が増えたらどうなるか恐ろしい。

 施設のレベルアップに最大1時間かかるが、単純にプレイ時間を引き伸ばしているだけで、ゲーム的な楽しみは薄い。そういうゲームなのは承知の上でプレイしているものの。



 UIにも不親切な部分がある。

 建物を削除するには「建築メニューを開く→建築メニューを閉じて設置画面に遷移→削除ボタンをオンにする」という3ステップが必要。かなり煩雑。

 同じ種類のタイルをまとめて設置・削除する機能があるが、同じ高さのタイルしか一括処理できない。そのため階段を置く場合は「設置→高さ変更→設置→高さ変更→…」を繰り返す必要があり、手間がかかる。

 同じ種類の設備を複数所有している場合、どの設備を置くか自分で選べない。一旦設置してみるまでどのレベルの設備が出てくるかわからない。レトロゲームじみた不便さ。

 そもそも高さの概念があるクォータービューであるため、オブジェクトの高さが視認しづらい。似たようなゲームでは、高度を数値で表示する機能があったりする。

 オブジェクト同士が重なると奥側の様子が見えなくなり、操作もできないなど不行き届き。手前のオブジェクトを透過する機能などがあったら嬉しいが、実装はだいぶ難しそう。


 それでも、毎日ポチポチいじってレベル上げを実感できるし、イイ感じの構築を組めると気持ちいい。

 なによりマイペースにプレイできるのが良い。イベント期間終了に追われなくていいし、報酬のために同じ操作を繰り返す必要もない。画面もドット絵でクラシカル、派手な演出などもないので、「チル」なゲームを探している人は是非プレイしてみて欲しい。

 なお、ゲームを起動すると「箱庭神社2」と表示されるが、App Storeの名前は「箱庭神社 JINJA」となっている。理由はよくわからない。ゲーム内アプデで2になったんじゃないかと想像している。