ことえりの難点
Macに標準でついている日本語入力ソフト「ことえり」は、お世辞にも使い勝手がいいとは言えない。
一例を挙げる。日本語入力をオンにした状態で「d」と入力して、一度スペースキーを押して変換しようとした後、deleteキーを押してキャンセルする。で、その後に「e」を入力した場合。普通の日本語入力ソフトなら「で」が入力されるはずだがことえりだと「dえ」になる。
要するに、子音のみで一回変換した後、キャンセルして母音を入力すると、ことえりだけなぜか別々になってしまうのである。そしてそれを設定で変更できない。多分。
子音だけで変換するような状況というのは十中八九ミスタイプ、入力ミスなのだから、このことえりの動作はおかしい。
変換精度に関しては、ある程度学習でカバーできるが、こういう操作周りのことはどうしようもない。
なので、最近はずっと『Google日本語入力』を使っていた。
Google日本語入力
Google日本語入力は周知の通り、ネットでよく検索・使用されるような言葉・顔文字(AA)に強い。「wktk(ワクテカ)」「オンドゥルルラギッタンディスカー!」「超級覇王電影弾」「暁美ほむら」など、たいていのネット用語は予測変換に表示される。普通の日本語変換精度も必要十分。
しかし今日、思わぬ欠点を発見した。縦書きのテキストエディタに対応していないのである。変換候補の表示位置がおかしく、文章が隠れてしまうのだ。ちなみにことえりは縦書きに対応している。
サジェスト表示位置の設定 - Google グループ
なぜそのことに気づいたのかというと、最近『原稿.app』という非常にシンプルな縦書きエディタを発見したので早速使ってみたところ判明したのだ。
「原稿」Version 1.2.2fのリリース | 二鏡庵あなざー
かわせみ
そこで、前から気になっていた『かわせみ』という日本語入力ソフトを試用してみた。
かわせみ | Mac | 物書堂
かわせみが縦書きに対応しているか否かの情報はネット上には見つからなかったが、使ってみたところきちんと対応していた。
かわせみ自体の使い勝手はなかなか良い。ことえりのような問題点も無い。さすがにネットスラングにはほとんど対応していないが、Googleに情報を持っていかれることもない。まぁ、かわせみのメーカーには持っていかれてるけど。特に設定項目が豊富なのが好印象。
ATOK
余談。以前、ATOKの試用版も使ったことがあるのだが「これだったらGoogle日本語入力でいいや」と思い購入しなかったのである。
確かにATOKが日本語入力ソフトの最高峰であることは間違いない。でも、普通に日本語入力するだけならGoogle日本語入力やかわせみでも不足は無いんじゃないかと思う今日この頃。
ことえりの良さ
さらに余談。ことえりにもひとつだけ良いところがある。それは、デザインがOS Xにむちゃくちゃマッチしているという点である。と言うかそれ以外にメリットが思い浮かばない。