rh日和(仮)

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『Marvel's Spider-Man: Miles Morales』をプレイ 「究極のスパイダーマン体験」を引継ぎつつ、よりスムーズなゲームへ

 『Marvel's Spider-Man: Miles Morales』をPSプラスエクストラのゲームカタログでプレイしクリア。良質なゲーム体験でした。

 前作『Marvel's Spider-Man』で次世代のスパイダーマンとして登場したマイルズ・モラレスが主人公。

 極上のアクション性と高度に再現されたオープンワールドのマンハッタンを舞台に「究極のスパイダーマン体験」を生み出した前作の良さはそのままに、様々な新システムと改良により没入感がさらに向上している。無限にウェブスイングしたくなるパルクールの爽快感ももちろん健在。

 新アクション「ヴェノムパワー」は敵を感電させる電撃を放つ技。単体にパンチを見舞う「ヴェノムアタック」、タックルで急接近できる「ヴェノムダッシュ」、周囲の敵を吹き飛ばす「ヴェノムスマッシュ」など、状況に応じて使い分けることでより効率よく敵を片付けることが可能。単に新作のために新アクションを水増ししただけ、という印象は無い。

 「カモフラージュ」を発動すると一定時間透明になり敵から隠れることができる。一度見つかっても再び未発見状態に戻れるためステルス重視のプレイヤーも満足できるだろう。透明になって背後からヴェノムパンチでぶん殴るのは爽快だがもはやどっちが悪役かわからない。わりと反則級の強さだが暗視ゴーグルを装備した敵には見破られてしまう。

 他にも、フィニッシュ・ムーブが体力回復と別枠でストックされるため回復用に温存する必要が無くなったり、壁や天井に貼り付いた状態でステルスフィニッシュできるようになるなど、細かい点が改善されストレスフリーになっている。

 プレイヤーの自由度がさらに上がり派手に立ち回れるようになった一方、敵の攻撃も強力で一回のミスが命取りになるほどよい緊張感のあるバランスは前作から引き継いでいる。


 ストーリーはかなり短く、メインイベントだけを進めていけば一日で問題なくクリアできるだろう。定価はいわゆるフルプライスより少し安くなっているので、ボリュームとしては妥当。

 正直プレイ前はサブキャラが主役で話が面白くなるのか不安だったが、最後にちゃんと盛り上げてくれたので満足度は高かった。

 マーベルヒーローものとしては比較的王道的な展開であり、言ってしまえば身内の悪事および己のミスで不幸に見舞われつつそこから立ち上がる話だが、「Black Lives Matter」への賛意が示されているように多様性を織り込んだ描写はとてもスムーズで、さすがのマーベルクオリティ。

 本作と同じくマイルズが主役のアニメ『スパイダーマン:スパイダーバース』を観ていたので多少展開が読めてしまうところはあったが、キャラのオリジンに関わる部分だけなので本筋の物語については独立して楽しめる。

 ちなみにヴィランの一人「ティンカラー」は、MCU映画『スパイダーマン:ホームカミング』でヴァルチャーの武器を開発していたかなり地味な役どころだった。それが今作ではああなるとは。


 ちょっと試しにプレイするつもりが、結局土日を使って全ミッションをフルコンプリートするまでやりこんでしまった。二周目要素のNewGame+もやりたかったが他のゲームをやる時間も確保したいので泣く泣く断念したほど。PSプラスの上位プランに契約しているならぜひプレイをオススメする。続編も期待。