rh日和(仮)

モノ、ゲーム、PCなどについてのブログ。

『Sifu』をプレイ 成長を実感できる硬派なカンフーアクション

Sifu: Vengeance Edition -PS5-

 PS Plus3月のフリープレイの『Sifu』をプレイ。危うくもらい忘れるところだったのを3月末にギリギリで気づいたのだった。あぶなかった。

 本格カンフーアクションゲームとして話題になった本作を、PSプラスならフリープレイで遊べるというのだからありがたい。


 まずオープニングからちょっとした裏切りでプレイヤーを驚かせてくれる。意図したものかはわからないが、なんとなくゲーム性を知っていてもなお驚けるストーリー展開になっているのは、上手いなと感じた。

 カンフーを駆使して敵を倒していくステージクリア型の3Dアクションゲーム。弱攻撃、強攻撃、回避、パリィなどを組み合わせて戦う、比較的オーソドックスな操作性。殺された師匠の敵討ち、というストーリーも実に王道カンフーものらしい。

 敵にやられると不思議な硬貨のパワーにより、年齢を重ねて復活できるシステムが大きな特徴。

 年齢を重ねるごとに攻撃力は上がるかわりに体力が減少する。ただ弱体化するだけではないというあたりが面白い。もちろん見た目も変化する。青年拳法家から白髪白ひげのシブい老師へ。

 主人公の寿命が尽きる前にすべてのステージをクリアするのが目標。要するに年齢がコンティニュー回数のかわりになっているのである。


 これだけだとクラシカルなアーケードゲームライクなゲーム性になりそうだが、そこに「挑戦前の年齢でステージをやり直せる」システムが加わることで、一味違ったゲーム性に仕上がっている。

 繰り返しプレイすることでプレイヤー自身の腕前が上がり、より低い年齢でクリアできるようになる。

 なのでノーデスを目指してひたすら同じステージをやりこんでもいいし、ある程度のデスは許容して先に進んでもいい。しかしあまり年齢が上がると後半のステージが辛くなるので、結局序盤のステージに戻ってやりなおさなければいけないかもしれない。

 言ってみればゲーム進行の自由度がプレイヤーにゆだねられている。そしてその過程で、繰り返しプレイが自然にうながされている。ちょっと似たシステムのゲームが思い浮かばないかもしれない。

 ゆくゆくは「ノーデスやりなおし無しクリア」みたいなやりこみプレイもできそうな予感。まだ未クリアだからわからないけれども。

 同じステージを繰り返しプレイすることで経験値を稼ぎ、技やアクションを増やすこともできる。デスした後も経験値が残るタイプのローグライクにちょっと近いプレイフィールで、どんどんアクションが増えていくのが楽しい。

 しかし本作は「いかに敵の攻撃をさばくか」が重要な、アクション要素の強いゲームであるため、ゲーム内の経験値よりも現実のプレイヤースキルを求められる比重がかなり大きい。

 とにかくプレイヤーの腕前一本で進んでいかなければならず、救済措置などもない(難易度選択は可能、アプデで追加されたらしい)ので、アクションゲームが苦手な人はちょっと厳しいかもしれない。

 そのぶん、自分の成長が実感できるつくりになっている。硬派なアクションに挑戦したい人にオススメ。


 完璧主義気味の自分は、ひたすらステージ1を繰り返しプレイする初日&2日目を過ごすことになった。

 ステージ1にどうしても解放できない要素があって攻略サイトを見たら、ある隠し要素の存在を知ってしまい、さらにハードなやりこみをすることになってしまった。完璧主義の弊害が出ている。

 でも全然飽きない。小気味良いコンボと、パリィや回避を主体とした防御システムが、爽快感と成長の喜びを味わわせてくれる。ステージシステムは一風変わっているが、3Dアクションゲームとしてはかなりの正統派。

 カンフーを題材としているだけあって技の種類が豊富なのが実によい。スムーズに敵を倒すことができればまるで映画のワンシーンのようなスタイリッシュさ。倒せれば、の話だけれども。

 これは結構長く遊べそう。カンフーマスター目指してやり込んでいきたい。