rh日和(仮)

モノ、ゲーム、PCなどについてのブログ。

アニメ「デビルメイクライ」を観る シリーズファンとしてはそれなりに満足

「Devil May Cry」

 今更ながら『デビルメイクライ』のアニメを観た。

 自分は原作ゲームのファンではあるのだが、放映当時はWOWOWだったこともありアニメ版の存在自体を知らなかったし、その後の評判も特に良くも悪くもないものだったのでスルーしていた。そんな折にプレイ動画を見ていたら「プライムビデオにアニメがある」というコメントがあったのでなんとなく観てみる気になった。

 そんなわけで全編未視聴のつもりで観始めたのだけれど、観ていく内に、かつて原作キャラが登場するシーンだけを飛ばし見でチェックしていたことを思い出した。人の記憶って曖昧。ともあれ全編通して観るのは初めて。なおゲームは2とDmC以外はプレイ済み。

 ゲーム版では強大な悪魔と戦っているダンテだが、普段は便利屋を名乗って悪魔を狩っているという設定。アニメ版ではそんなダンテの日常に近い部分を扱っている。

 ハードボイルド探偵物+怪奇物といった趣きで、ゲームとはちょっと雰囲気が違う。

 全体的にアニメとしての斬新さは少ないが、安定感はある。どこかで見たような話(それこそ「ゲゲゲの鬼太郎」とか)が多いが、それをキッチリ描いているのでとても視聴しやすい。

 ダンテの性格は3以降のはっちゃけ青年からはっちゃけオジサン化したものよりも、1のクールに冗談を飛ばすような性格に近い。

 シリーズファンとしてはレディとトリッシュの出会いがハッキリ描かれているのが嬉しみポイント。

 なおアニメ版の設定はちゃんと本編にも取り入れられており、5にモリソンが登場(黒人になっているが)した他、パティが電話で登場している。

 尺のためか予算のためか、登場する悪魔は大体秒殺。スタイリッシュな戦闘シーンはあるといえばあるが、とにかく一瞬で終わってしまうため、そこはちょっとやや物足りない。

 作画は当時の基準で言えばおそらく平均レベルなんだろうけども、第9話で大きく崩れるカットがいくつかあった。

 10話に登場するスパーダの弟子、バアルとモデウスの設定はアニメだけで終わらせるにはちょっともったいない。今後のゲームで活かして欲しい。

 だいぶオタク的な視点で言うと、声優が大体ストリートファイターのキャラクターと被っていて、そこはかとなくカプコン味を感じられる。そして野沢那智の演技で全体が締まっている。


 シリーズファンとしては、知ってるキャラがちゃんと活躍するし、パティも可愛いのでそれなりに満足はできた。

 ただ「もしゲーム版よりアニメ版が先立ったら人気が出ただろうか」と考えてしまうような無難な内容に感じたことも間違いない。