『モンスターハンターワールド:アイスボーン』について真面目に考えてみるシリーズ。
はっきり申し上げて、アイスボーンは過去作よりもプレイ時のストレスが強い。工夫次第でストレスを減らせるんじゃないか、と思って色々やってみたけど、マスターランク150を超えてもほとんど何も変わらなかった。
特に歴戦モンスター、中でも危険度3の強力なモンスターと戦っているとストレスが溜まる。
モンスター自体の強さだけで言えば、もっと強いモンスターは過去作にもいたと思う。
しかしそこに「操作の複雑さ」や、「対処しなければいけない要素の多さ」などが合わさり、ストレスの相乗効果を生んでしまっている用に感じる。
過去作では、簡単な武器種と複雑な武器種が用意されていて、その中から自分の好みやその日の気分で選ぶことができた。簡単な武器を使いたければ大剣、複雑な武器が良ければガンランスやボウガン、といった具合に。
しかしアイスボーンでは、共通操作も含めると全武器の操作が複雑になってしまっている。体感で言えば、MH4で初登場した頃チャージアックスと同程度に。しかもそのチャージアックスはというと、アイスボーンで初期の倍くらい複雑な武器になる始末。
そんな複雑な武器とスリンガーとクラッチクローで、強力なモンスターと戦わなければならない。しかもモンスターは乱入しまくるし、フィールドには起伏や段差がある。毒になる草や麻痺になるカエルもいる。もはやカオス。ストレスは止まらない。
あくまで個人的な感想として言えば、現状のアイスボーンは「やってる感」より「やらされてる感」の方が強い。
あるいは「いっぱい色んな要素を詰め込んだから後は勝手に遊んでね」と突き放されているような。
どうもモンハンがかつての格闘ゲームや2Dシューティングゲームのような過度な複雑化の道を辿っているように感じられてならない。せっかくワールドで増えた海外含む新規プレイヤーを一気にふるい落とそうとしているようにすら見える。次々に新しい要素を投入しなければ停滞しているとみなされてしまうゲーム業界の事情も理解はできるが。
1つ要素を増やすなら、同時に別の要素を1つ減らす、くらいの大胆な変更があってもいいんじゃないだろうか。極端に言えば、クラッチクローを追加するかわりに近接武器の砥石やボウガンの弾調合をオミットする、とか。
煩雑な操作に慣れていくこともモンハンの伝統ではあるけれど、ものごとには限度がある。ワールドでスキルシステムを簡略化したり、肉焼きがほぼ死に要素になっても誰も文句を言っていないんだから、それくらいの変化もできなくはないだろう。
個人的なことを言うと、最近『オーバーウォッチ』というゲームにハマっているんだけど、ほとんどのアビリティをワンボタンで出せて、しかもちゃんと対戦の駆け引きを楽しめる。
せっかくモンハンには素晴らしいグラフィックやモンスターの作り込みがあるのだから、そのくらい簡単にして間口を広げてもいいんじゃないだろうか。
と、ここまで批判的なことを書いてきたけど、強力なモンスターと戦う以外のプレイであれば、アイスボーンもそれほどストレスは感じない。
例えば通常個体のモンスターを狩って装備の素材をまったり集めるのは過去作と同じ程度に楽しい。クリアタイムさえ気にしなければクラッチクローも装衣も使う必要がないので。
地帯レベルの調整ですら割と楽しめた。Youtube見ながら片手間で痕跡集めをやっていたら一晩でいわゆる「11777」にすることができてしまった。
なので今後は自分自身にストレスが掛かりすぎない範囲でアイスボーンをプレイするよう心がけたいと思う。プレイヤーにそんな心がけを強いるゲームってどうなの? と思わないでもないけれど。
モンスターハンターワールド:アイスボーン マスターエディション - PS4
- 出版社/メーカー: カプコン
- 発売日: 2019/09/06
- メディア: Video Game
- この商品を含むブログを見る